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ゴンザレス
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放たれた弓は守へ容赦なく降り注ぐ。
守は咄嗟に、生徒達と馨、桃華にドームのような形に障壁を張った。
「守ちゃん!」
「先生!」
「おねえちゃん!」
砂埃が舞う。
皆が守の名前を叫ぶように呼ぶ中、能天気な声が響いた。
「あっぶなー、コピー能力か…めんどくさいなぁ」
そこにいるのは自分の頭上に障壁を張っている守。
障壁を横に移動させると、切っ先を桜介に向けて煽るように笑う。
「でも、アンタには勝てる気しかしないや。兄貴に比べて格段に精度低いんだもん」
ぶちりと桜介の血管が切れる音がする。
守は一度馨に「馨君、子供達をお願い」と頭を下げると桜介に向き直る。
馨が口を開いた。
「皆、守ちゃんの戦いを見ていてね。きっと…君達の糧になる」
その瞳には、信頼と心配が同時に宿っている。
桃華は「かおちゃん…」と不安げに馨の足にしがみつく。前鬼も後鬼も桃華に寄り添うように小さく鳴いている。
守はつま先を何度かコンクリートの地面にこんこんと軽く打ち付けると走り出した。
親指の腹を噛みちぎると障壁を作り、攻撃を避けながら足場を作る。
「じゃ、センセーらしいとこ見せてやろーじゃん!」
そう言うと桜介の背に蹴りを叩き込んだ。
少しよろけたが、すぐに体勢を整えられる。
(またぶちこまれる前に、潰そっかな)
ぎろりと背後の守を睨み付ける桜介に、守は「恐いなぁ」とおどけるように両手を上げる。
桜介はその余裕さに腹を立てたのか、また技を放つ。
「マジで戦闘狂じゃん!?ない兄から聞いてた通り…。ホントめんどくさい…」
守は障壁を巧みに使い空高く飛翔すると、弓を放つ兵隊達を回転しながら切り裂いていく。
スケートでもしているのかと思うほどに目を奪われる戦い方を見て、ロクロが見惚れながら「綺麗…」と小さく呟いた。水鶏がその言葉を聞き守に殺気を飛ばした。
守はそれに気付く事なくナイフを桜介の太股に突き刺した。
桜介は笑っている。
「マジで厄介!」
「もっと…もっと殺し合おうぜ、神示守ぃ!」
戦闘によってハイにでもなっているのか、刺されているというのに雨過転生のために兵隊達を展開する。
守はナイフを抜き、後退すると舌打ちしてから桜介の顔面を靴底で蹴り飛ばした。
壁にめり込んだ桜介は尚も笑っていた。
これには流石の守もドン引きである。
「きっっっっしょ…」
だらだらと頭部から出血する中、桜介は「まだ、まだ…」と譫言を吐いている。
まだ戦うつもりらしい。桜介は再度兵隊達を展開すると、守へ大声で叫んだ。
「お前でも、これは防ぎきれるか!?」
頭上を言葉に弾かれるように見てみると、先程までとは大違いな数の兵隊達が守に弓を構えている。
桜介はこれ以上ないほど笑いながら叫ぶ。
守も親指の腹を噛み千切り、叫ぶ。
「_【雨過転生】ッ!」
「_【天照岩戸】ォッ!」
守に、無数の矢が降り注いだ。
こんにちは、作者です。
10月から第二期ですね。ヤバいです。受験真っ只中です。エグいです。語彙死んでます。
活字を見たくないと駄々をこねたい今日この頃でございます。
長々と、不定期で、亀更新で続いているこのシリーズ、見てくださっている方、ありがとうございます。
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コメント
3件
第32話、めちゃくちゃ熱かったです…!守ちゃんの戦い方が本当に綺麗で、障壁を巧みに使った立体的な動きには鳥肌が立ちました。それに「アンタには勝てる気しかしない」って煽る台詞がもう最高にかっこよくて!馨くんの「皆の糧になる」という信頼もグッときましたね。桜介の狂気じみた執着も不気味で…最後の2人の技名が交錯する場面、息を呑みました。受験生とのことですが、無理されずにこの物語を続けてくださってありがとうございます。次も楽しみにしています!