テラーノベル
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こんにちは、くろたです。
⚠︎政治的意図なし
モブがでしゃばってる
完全なるフィクションです。犯罪を教唆するものではありません。
「なあ、そこのお前!」
食堂。
聞き慣れない声に振り向いた。
「……僕ですか?」
「そう!お前!」
軽い足取りで近づいてくる誰か。
見覚えはない。
カツアゲか何かかと思ったが、それにしてはあまりにも朗らかだ。
「お前さ、あの3人と同室の新人だろ?」
「あの3人?」
「アメリカとロシアとドイツ!」
興奮したように捲し立てる声に気圧される。
「……ええ、まあ、はい」
そう答えると、相手は「へえ」と楽しそうに笑った。
「お前、よくあいつ等といられるよな」
心底呆れるような、感心するような声。
好きで一緒にいるわけじゃないけどな。
返答に困って黙り込む。
しかし、相手はさして気にした様子もなく言った。
「そうだ。一緒に飯食わないか?色々話したいし!」
健康的な歯を見せて笑う顔を見る。
この監獄に来てから、こんな朗らかな笑顔なんて見た覚えがない。
急に光の下へ晒されたダンゴムシのような気持ちになった。
「……僕でよければ」
ようやく、あの重圧の中での食事から解放される気がした。
「てか、本当にすげえよ。あいつ等といんの。俺なら3日で逃げ出してる」
楽しそうに身を乗り出す彼を見る。
「僕も逃げたいですよ……」
ため息混じりにそう零すと、彼は「だよな」と愉快そうに笑った。
……ああ。
今、すごく和やかに会話してる……。
これが平和か……。
食事を進めながら、彼は色々と聞いてきた。
「やっぱさ、あいつ等怖いでしょ」
「怖いです」
「だろうな。皆何考えてんのかわかんねえもん。お前普段何してんの?」
「大体寝てます」
「意外と平和なんだな」
張り詰めてばかりだった精神が、少し緩まるような心地がした。
……こんな人が同室だったらよかったんだけどな。
いや、そもそも監獄になんて来たくなかったけど。
「そうだ、図書館あんの知ってる?」
「知ってます」
「あ、そうなんだ。あそこ監獄のくせに充実してるよな」
「そうですね」
「看守に案内してもらったの?」
「いえ、ドイツさんに」
「ええええ!?」
彼が仰け反った。
そんなに驚くようなことだろうか。
「え、ドイツと!?」
「はい」
「怖くなかったのか!?てかなんもされなかったのか、それ!?」
「いや、ドイツさん説明わかりやすいですし」
「えええ……やっぱお前も変なやつなんだな……」
呆れるようにそう言われる。
僕はまともな人間だと思うのだが。
「え、じゃあアメリカとかロシアとも仲良いのか?」
「いや……わからないです。何考えてるのかわかんないので」
「お前、案外肝座ってんな」
そう言うと、彼はぽん、と手を打った。
「そうだ。お前ここ来たばっかだろ?色々教えてやるよ」
「いいんですか?」
「おう。まず風呂だけど……」
「……へえ」
どうやら、あの異端者3人と普通の囚人では、周囲の様子が随分と違うらしい。
混みやすい場所、と紹介されたところに行ったことはあったが、混んでいると感じたことはなかった。
あの3人がいると、周りの人間が避けていくようだ。
……やっぱり僕は、とんでもない人達と生活を共にしているのか……。
帰りたい。
「……あれ誰」
キリキリとフォークを噛む音。
目の前に座るアメリカが、じっと一点を見つめていた。
露骨に顰められた眉。相当機嫌が悪いらしい。
その視線の先には、案の定日本がいる。
いつもより垂れた眉と、柔らかな視線が名も知らぬ誰かに向けられていた。
「おいドイツ。あれわかるか」
……お前もか、ロシア。
温度がないどころか、マイナスに突入している視線がそのままこちらを見る。
「知らん」
いくら情報命のハッカーとはいえ、囚人全員を覚えられるほどの超人ではない。
「調べられるか」
アメリカが視線をずらさずに言う。
「なぜ俺が」
「お前の得意分野だろ」
何を言っても無駄らしいことを、うっすらと感じた。
「仲良いのか、あの2人」
「知らんと言っているだろ……お前等は日本に入れ込みすぎだ」
なんなんだ、こいつ等は。
そう思いつつも、俺もちらりと日本を見やる。
確かに、日本が俺達以外の誰かと話しているのを見るのは初めてだった。
日本と話している囚人も、潜入捜査官である可能性を頭の隅に置いておく。
「……」
随分と楽しそうだ。俺達といる時は、表情などないかのような顔をしているくせに。
何を話しているんだろうか。
……待て。
今、俺は何を考えた。
「……お前も大概、入れ込んでるだろ」
面白くなさそうにこちらを見るアメリカ。
別に、そんなことはない……。
「んで、食堂は意外とあの辺、空いてることが多い」
「へえ」
まあ、僕はあの3人と一緒にいなきゃいけないから、使うことはないだろうが。
それにしても話しやすい人だ。
リアルタイムで何かが浄化されている気がする。
「お前、いつもあいつ等と一緒にいるけど、怖いなら離れろよ?」
眉を寄せてそう言われる。
「離れられたら苦労はしないんですよねえ……」
「え、脅されてたりすんのか?」
ドス黒いため息を吐くと、彼は怖がるように首を傾げた。
「いやあ……」
濁った口から、もごもごと音を漏らす。
ここで下手に嘘をつくと、後で面倒なことになりそうだ。
幸いにも、彼はそれ以上深く聞いてはこなかった。
「まあ、嫌になったらこっちこいよ。お前、面白いし」
そんなことを言って笑いかけられたら、今すぐにでもそちらへ飛び込みたくなってしまうだろう。
やめてくれ。
「……日本」
背後から低い声が聞こえる。
見れば、アメリカさん達がご丁寧に全員揃って立っていた。
「……どうしたんですか」
心なしか、空気がピリついたように感じた。
何か怒っている……?
僕、何かしたか?
いや、何もしていないはず……。
え、怖……。
「飯、終わった?」
「え、ああ。はい」
何を意図した質問なのかわからない。
アメリカさんは「そうか」と静かに呟くと、僕の手を取った。
「なら帰るぞ」
「……はい?」
なぜに。
いや、まあ別にいいけど……。
終始意味がわからなかったが、とりあえず席を立つ。
「では、色々教えていただきありがとうございました。また機会があれば」
「おう、じゃあな」
囚人の方へ向き直り、軽く会釈をする。
彼も軽く手を振った。
アメリカと新人が去った後。
なぜか動こうとしないドイツとロシアに、ガン飛ばされている。
「……お前は日本の知り合いか?」
ドイツの尋問のような声。
目を合わせるのが怖い。
「いや……今日初めて話したけど……」
「……そうか」
ドイツはそのまま、探るように俺を見る。
「なんの意図で近づいた」
今度はロシア。
こいつが喋っているところ、初めて見た。
いっつも無言だったのに。
「別に深い意図があるわけじゃねえよ。おもろそうな新人いるなーって思っただけだし……」
「……」
なんで俺は、あの新入りと話しただけでこんな目に遭ってるんだ。
しばらく無言のまま、刺すような視線を向けられる。
背中に冷や汗が垂れてきた頃、ようやく奴等は去っていった。
「……新入り……よくあんな奴等と一緒にいられるな……」
縛り付けられるような重圧から解放され、深いため息を吐きながらそう零した。
何にも言うことないですね…。
それでは、さよなら。
コメント
9件
貴方のイラスト見れて幸せぇ!!!( ´˘` )
モブのキャラが普通にイケメンで好きすぎる❣️スペインさんとかであって欲しいwww てかやっぱドイツさんもう日本のことおきにだよね💕🫶 こういう時だけ団結できる独米露が大好き🥺💕 てか日本ってこんなにいっぱい喋れたんだね😭😭
🇺🇸🇷🇺がモブにめっちゃ嫉妬してて、🇩🇪はどんどん🇯🇵に沼ってきてるし…何これ最高じゃんふ"ぅ~~↑((すいません気色が悪くなってしまいました
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