テラーノベル
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こんにちは、くろたです。
文章の大半を深夜テンションで書き上げた結果とんでもないもんが出来上がってしまいました。
睡眠はちゃんと取るべきですね。
⚠︎政治的意図なし
完全なるフィクションです。犯罪を教唆するものではありません。
「アメリカさん、最近笑うようになりましたね」
日が落ちた後の運動場。
肺をくすぐるような冷気の中には、俺と日本しかいなかった。
「……最初から笑ってただろ」
いきなり何を言い出すんだ、こいつは。
「いや……出会った頃は、なんというか。貼り付けたような顔ばかりしていた気がして」
「そうか……?」
そんなことあっただろうか、と少し考える。
確かに、笑ってはいた。けれどそこに楽しいという感情が同伴していた記憶はほとんどない。
誰かが笑えば笑った。
誰かが怒れば、それらしい顔をした。
誰かが悲しめば、悲しそうな顔をした。
そうしていれば、周りは満足する。
「……そうかもな」
ぽつりと呟く。
「昔から、あんまり笑ってなかったのかも」
「昔から?」
日本がこちらを向いた。
夕焼けを全部呑み込んで、どろどろに煮詰めたような目。
不気味なほど綺麗な眼に、俺が映っている。
「……聞くか? 昔話」
気づけば、そんな言葉が口から出ていた。
多分、あの目に浮かされた。
そういうことにしておく。
「……貴方がいいのであれば」
さして興味もなさそうな声だった。
それが、妙にありがたかった。
昔から。
どれくらい昔だったのかは、もう覚えていない。
ただ、一つだけ覚えている。
家で飼っていた鳥が死んだ。
弟は泣いていた。
俺は泣かなかった。
……いや。泣けなかった。
「なんで泣いてるんだ?」
そう聞いた。
弟は何も答えなかった。
ただ泣きながら、俺を見ていた。
俺には、それが不思議だった。
鳥が死んだ。それだけだ。
どうして泣くんだろう。
そもそも、「死ぬ」ってなんなんだ。
動かなくなることか。
もう会えなくなることか。
それとも、もっと別の何かなのか。
弟に聞いても、親に聞いても、本を読んでも、映画を見ても。
皆、同じようなことを言った。
命は大切だ。
生きていることは素晴らしい。
命は尊い。
俺には、それがどうしても理解できなかった。
誰も彼も、同じ言葉を口にする。
けれど、その「尊い」というものが、どんなものなのか誰も教えてくれない。
まるで、俺だけが知らないものを、皆が知っているふりをしているようだった。
……触れてみたら、わかるだろうか。
そんなことを考えるようになったのは、いつからだったか。
最初は、家に入り込んだ小さな生き物だった。
その瞬間だけ、心臓が強く脈打った。
怖かったわけじゃない。嬉しかったわけでもない。
ただ、刃を持った時、今まで何も感じなかった場所が、ほんの少しだけ騒がしくなった。
それが不思議だった。
けれど、それも長くは続かなかった。
結局、何もわからない。
次も。
その次も。
同じだった。
何かが変わるかもしれないと思っても、胸の奥に残るのは、妙な空腹感だけだった。
「命は尊い」
そう言われるたびに、その言葉だけが遠くなっていった。
俺にはわからない。
わからないから、確かめようとした。
そのたびに、家の中の空気が重くなっていった。
親は俺を叱った。何度も。
どうしてそんなことをするんだ、と。
そんなことをしてはいけない、と。
けれど、俺にはその「どうして」がわからなかった。
駄目だと言われれば、やめなければならないことは理解できる。
でも、それがなぜ駄目なのか。
そこだけが、ずっと抜け落ちていた。
ある時。
すっかり大きくなった弟が、部屋の隅で震えていた。
「どうした?」
近づこうとすると、弟は一歩下がった。
「やだ……」
「何が?」
「兄さん……」
そこで言葉が途切れた。
弟は、昔みたいに笑わなかった。
昔は俺を見れば、「兄さん」と呼んで笑っていた。
今は違う。
怯えた目で、俺を見る。
「……おかしいよ」
その言葉を聞いた瞬間。
初めて、自分が周りとは違うのだと知った。
今まで、何かが理解できないのはただ知らないからだと思っていた。
でも違った。
俺は、皆が当たり前に持っているものを持っていない。
弟の目が嫌と言うほどそれを教えた。
……ああ。俺は、おかしいんだ。
妙に納得した。
悲しくはなかった。
ただ、少しだけ冷たい風に吹かれるような気分になった。
それからしばらくして、なんだか急につまらなくなった。
いや、元々楽しかったわけじゃない。
何をしても、一瞬だけ心臓が騒いで、すぐに元へ戻る。
ずっとぬるい。気持ち悪い。
結局、何度繰り返しても「命の尊さ」なんてものはわからなかった。
俺はただ、自分の中にある空白を埋めたかっただけなのかもしれない。
……そういえば。
周りには、もっとたくさんいる。
人間なら、何か違うのだろうか。
自分と同じ生き物なら。
もっと大きな命なら。
今度こそ、わかるのだろうか。
そんな期待がほんの少しだけあった。
けれど何も変わらなかった。
それだけだった。
それを繰り返しているうちに、いつの間にか俺の周りには、金の匂いを見出した人間が増えていた。
「頼む」
「君にしかできない」
「これが終われば金をやる」
最初は、頼まれたからやっていただけだった。
断る理由もなかったから。
やれば感謝された。金ももらえた。
けれど、妙だった。
俺がやったことを知っているくせに、そいつらは赤黒い俺の手を見て嫌そうな顔をする。
俺を怖がるくせに、自分たちのためなら平気でそれを頼む。
「命は尊い」
そう言っていた人間が
「一人くらいなら」
なんて、簡単に口にする。
その度に、昔聞いた言葉が馬鹿らしくなった。
命が尊いんじゃなかったのか。
人を殺すのは駄目なんじゃなかったのか。
……ああ。もしかしたら。
皆、自分の手を汚したくないだけだったのかもしれない。
そう考えるようになった。
都合のいい言葉も。
優しい顔も。
もっともらしい正義も。
少し裏返せば、別の顔が出てくる。
俺は、それを嫌というほど見た。
そして、いつの間にか。
「命は尊い」という現実離れした綺麗な言葉より、
「金を払うからやってくれ」
という言葉の方が、ずっと理解できるようになっていた。
少なくとも、そっちには嘘がない。
そんなことを繰り返して。
気づけば、俺は殺すことにも慣れていた。
最初の頃にあった妙な昂りも、いつの間にか消えていた。
何をしても、胸の奥はぬるいまま。
何人増えても。
何年経っても。
結局、俺は何も理解できなかった。
…だから。
ある時、ふと思った。もういいか、と。
別に、生きることに意味があるとも思っていなかった。
死ぬことに意味があるとも思っていなかった。
ただ、全部どうでもよくなった。
そうして。俺はここにいる。
「……気持ち悪いだろ。自分でもわかってる」
自嘲的に笑う。
昔からわかっている。
自分が普通じゃないことくらい。
だから、理解なんて求めていなかった。
気味悪がられても。
怖がられても。
それが普通だと思っていた。
「…別に」
あまりに平坦な声が返ってきた。
顔を上げる。
いつもと何も変わらない日本がいた。
どうでもいい雑談をしている時と、同じ顔。
「……え?」
聞いていなかったんじゃないかと錯覚するほど。
混乱する俺に一切構わず日本は続けた。
「気持ち悪いとは思いませんよ」
まるで天気の話でもするみたいに淡々と。
「そういう人もいるでしょうし」
「……」
「まあ、怖いですけど」
「……は?」
思わず間の抜けた声が出た。
同情しているようには聞こえない。
許しの言葉を口にしてるわけでもない。
俺の過去を聞いて、「可哀想だ」なんて顔もしない。
ただ、怖いと言った。
けれど「気持ち悪い」とは言わなかった。
「……お前、変な奴だな」
「…僕は普通ですけど」
日本はそう言って、ほんの少し眉を顰めた。
……なんだ、それ。
普通の人間は俺のことを気持ちわるく思うんだよ。
なんて言おうと思ったが、野暮かと思ってやめた。
妙に心地よかった。
初めてだった。
俺のことを知って、それでもなお普通に話してくる奴なんて。
「……できれば、僕のことは殺さないで欲しいです」
その言葉の時だけ、苦々しく眉を寄せていた。
「……考えておく」
うっすら笑って言う。
すると日本は、びくりと固まった。
「え゛」
……なんだ、その顔。
思わず笑いが漏れる。
「冗談だよ」
「……わかりにくい冗談やめてくれません…?」
「はは」
また笑った。
今度は、ちゃんと楽しかった。
……なるほど。
こいつといると、笑えるらしい。
依然として怖がるように首をすくめる日本を見る。
…可愛いなあ…こいつ。
文章スランプとイラストスランプが重なった結果こんなどうしようもないものが生まれてしまった。
これでも頑張って書いたんですよ…。
それでは、さよなら。
#下手くそ注意
抹茶猫
537
ころころもっち
1,066
#カントリーヒューマンズBL
akusennkutou
5,730
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コメント
15件
続きは、無いのか?…気が向いたらで良いのでみたいよぉ
はぁぁぁおう!!(???)最高ですねこれでスランプ被った😭なんて私が泣きますよ(?) 日本が無意識に人を惹き寄せてるのって絶対これが原因だよね…ぐふふ((( とりあえず愛してますマジで。いつも素晴らしいイラストと小説の供給ありがとうございます!

🇺🇸アメリカー! お前ら自分の気持きずけよ。