テラーノベル
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間話はスケルトンダンジョン攻略完了以前のことなど、多少時間が前後します。
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ステータスを得てしばらくしてのこと
それまで保管場所が足りず家中に散らばっていた、武器やアクセサリー類のほとんどをインベントリにしまった。
生活に支障が出るレベルでアイテムが溢れていたため、このタイミングでのインベントリ取得はありがたかった。
だが、もともと雑貨やインテリアを飾らないタイプだったこともあり、家の中ががらんとした寒々しい印象になってしまった。
もとの状態に戻っただけなのだが、今まで所狭しと並んでいたものが急に無くなってしまうと、なんだか寂しく感じてしまう。
そこで思い出したのだ、ダンジョン出現以前に観葉植物を買おうとしていたことを。こんな事態なのですっかり忘れていた。
今回はせっかくなので、ダンジョン関係の植物を育てようと思う。
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思いついたが吉日。
さっそく近くのホームセンターに行って鉢植えと土を買ってきた。
なぜだか手斧やスコップが売れ筋商品になっていたが、それでダンジョンに挑む気だろうか?無謀だと思うが...
植えるのは、二層目~三層目あたりで入手した謎の種。
失敗してもいいように、特別そうな種はのぞいて、いくつも入手できたものから3個選び植えた。
【ハナフラキの種】
【カスティマの種】
【アソフィ・ロデントの種】
【鑑定】でも発芽条件や適した土壌、種を植える季節なんかは全く分からなかったので勘だけでやっていく。
・・・これって観葉植物というよりも、家庭菜園では???
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種を植えてから一週間以上が経過しました。
今は魔法使いスケルトン、そしてこのダンジョンのボス討伐に向けての準備中です。
ちなみに芽は一向に生えてくる気配がありません。
一応、こまめに様子を見て水やりをしたり、太陽光を当てたり、逆に光を当てないようにしたりと、いろいろと試してみたのだが...何がいけない?
相変わらずアイテム類を【鑑定】していたのだが、”魔力切れ”のため作業は一休み。休憩がてら、魔石をゴリゴリとすり潰しながら方策を練る。
まだ植えていない種もある、種類を変えて試してみてもいいかもしれない。だが、根本的に何かが間違っていたり、足りなかったりする気もする。
手元に視線を落とす。
今すり潰している魔石類は、魔法使いスケルトンの討伐に向けた切り札だ。
だが、如何せん魔石そのものが少なくて困る。
スケルトンが魔石を落とさないのが原因なのだが...他のダンジョンに補充しに行くか?
・・・・・・
・・・
はたと気づく。
魔力だ、魔力が足りなかったんだ。
今すり潰している魔石もそうだが、ダンジョン産のアイテムには「動物・植物・鉱物」例外なく「魔力」が含まれていた。「木製の槍」なんかがいい例だ。
ファンタジー要素の要であるはずの存在をすっかり忘れていた。
では、どのようにして魔力を与えたらいいか?
手元にある【魔石の粉末】を土の上から振りかけてもいいかもしれないが、もっといい方法を思いついた。
すでに植物が生えているダンジョンがあったじゃないか。
*********
というわけで、やってまいりました駅前のフィールドダンジョン!
ここは一層目は草原、二層目には鬱蒼とした森がある。
そう!すでにダンジョンという環境内で、異世界の植物が生えているのだ!!
なんでこんなお手本のような存在を忘れていたんだ。
ここの土ならまず間違いないだろう。
草しか生えていない一層目よりも、植物が生い茂った森の方が土もいいだろうと判断し、二層目を目指す。
ついでに魔石類も補充しておきたい。効果を試すにしてもそれなりの量が必要になるのだ。
二層目との境界となる川を目指して歩いていると、ダンジョン内にある調理場兼休憩所が横目に入る。
・・・なんか前回見た時よりも設備が充実している。
下手なキャンプ場よりも過ごしやすいんじゃなかろうか。
今回は特に知り合いがいるわけでもなさそうだったので、ここはスルー。
後で肉を焼かせてもらってもいいかもしれない。
川を渡り、無事二層目到着!!
前に来た時と違って、この層の攻略に乗り出す人もポツポツと出始めたようだが、全体的に苦戦気味のようだ。
なんといってもこの森フィールドは立体的かつ飛行系の魔物が登場する。
不意に木の上から襲われるのはたまったもんじゃない。頭上というのは人間の立派な死角なのだ。
それに加えて、飛行系の魔物に飛ばれてしまうと近接武器ではなす術なしだ。
まあ、私には弓という遠距離武器があるので余裕なのだが。
適度に魔物を追い払いつつ、土の採集に勤しむ。
周りからの視線も若干気になるが、どうせすぐに魔物に気が移る。
何回か試して土の採集にやっと成功した。
スコップで掘った土だが、そのままではインベントリに入れることが出来なかった。持ってきていた鉢植えに移してようやくアイテムとして認められたようで、インベントリに入れることが出来た。
【ダンジョンの土】
ダンジョン名:■■■■■■■■の土
よし。この土もダンジョン産である以上魔力を含んでいるだろう。目的は達した。
ついでにこちらの様子を樹上から伺っていた鳥系の魔物を始末して魔石を頂く。
ドロップした魔石を拾う途中、ふと気が付く。
足元にある植物たちもアイテムとして回収できるんじゃないか?
見た目が良い植物を何本か根っこごと引っこ抜いて採集していく。
普通だったら雑草を観葉植物にする異常者だが、これはファンタジーの植物だ。何かに使えるかもしれない。
***********
家に帰ってきました。
スケルトンダンジョンには無い未知の植物要素に興奮して、無駄に取って来てしまった。
とりあえず、取ってきた【ダンジョンの土】にスケルトンダンジョンで入手した種を撒く。
フィールドダンジョンから引っこ抜いてきた草は対照実験に使うことにする。
水耕でも大丈夫なのか?
魔石の粉末を与えたらどうなるか?
この状態から普通の土に植えたらどうなるのか?
しばらくこれで様子を見てみよう。これでもダメなら・・・骨粉でも撒くか?
********
早いことに、植えた種は二日後には芽が生えた。
そして、対照実験の結果も出た。
普通の水耕栽培はダメだった。
水に魔石粉末を混ぜた特別仕様の個体はまだ生えている。
普通の土に植え替えた個体はしおれてきている。
ダンジョン産の土に植えた個体は変化なし。
ちなみに、土に魔石粉末を振りかけても影響はなかった。土に混ぜ込めばいけただろうか?
日光は普通に必要なようだった。
そして意外なことに、家の外に出していた個体よりも、部屋の窓辺に置いていた個体の方が生き生きとしている。
なるほど。
ということで、私の部屋の窓辺には
【ハナフラキ】(芽)
【カスティマ】(芽)
【アソフィ・ロデント】(芽)
【フィールドダンジョン産植物】(水耕+魔石)(ダンジョンの土)
という5つの鉢植えが置かれることになった。
寂しかった部屋が一気に賑やかになった!
・・・邪魔だなあ。
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コメント
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第81話読了しました〜!植物育てる回、すごくほのぼので好きです🌱 種を植えても芽が出なくて「何がいけない?」って悩んでる主人公がかわいいし、ダンジョンの土に気づくまでの流れが自然で「ああ、そうくるか!」ってなりました。 最後の「邪魔だなあ」の締めも最高です(笑) 観葉植物って言い張ってたのに結局家庭菜園みたいになってて、ほっこりしました🥀