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俺の家は、
貧乏だった
その上父親が
賭け事が好きなクズだった
もちろん、父親が勝つことなんて全くなく
借金が増えるばかりで、家庭が厳しくなっていった
そんなある日
父親が突然こう言った
「お前を売る」
俺は、何を言っているのか理解が出来なかった
そして唖然としている俺の手首を掴み
そのまま売ろうとする父親
母さんは、必死にお父親を止めた
泣きながら
「やめて、あなた!!」
と何度も叫んでいた
父親は、それにイラついたのだろう
母さんを何度も何度も殴った
俺は、何も出来ないまま呆然としていた
大好きな母さんを殴る 憎い父親
異様な光景に怖くて足が踏み出せなかった
そして
そのまま母さんは
殴り殺された
その後俺は、遊郭に売られた
売られてすぐの時は、生きる意味がわからなかった
唯一の支えだった母さんをなくし
売られ
自分が要らない子だと悟った
希望が見つからなかった
けれど俺は、その時思い出した
母さんがいつも
口癖の様に俺に言ったことば
「幸せになってね」
この言葉が
俺の、死をせき止めていた
それから数年がたった今も、幸せを求めて生きている
母さん
「俺、いつになったら幸せになれるかな」
男に抱かれながら
小さく呟いた
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