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アテンション
・水さん病み
・水さんしかでてきません
それでは、どぞ!
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いつからだろう、一人の時間が怖くなったのは。
いつからだろう、他の人に、本当の自分を見せるのが怖くなったのは。
いつからだろう、いつの間にか、涙がこぼれるようになったのは___。
怖くなったとか、涙がこぼれるようになったとか、多分、“怖くなった”と言うよりも“慣れた”だけなんだろうな。
教室で誰かが笑う声、教室で誰かが騒ぐ声、友達の話し声、先生の話し声、ケータイの通知音。これらすべて、自分の近くで聞こえているはずなのに、全てが遠くに聞こえて。
いつも通り。全てがいつも通りのはずなのに。僕だけその中にはいないような気がして、どこかに自分の周りにだけ、薄い壁が立ったかのように みんなの声が、音が、遠くに聞こえる。
「ははっ、ほんとにね!?」
笑う顔を、つくるようになったのはいつからだろう。なんでつくるようになっちゃったのだろう。
でも誰も、僕の気持ちにも表情にも気付かずかない。気付かせない。
「今日も完璧に笑えた、凄いじゃないか」
もう1人の自分が話しかけてくる気がした。
もう1人の自分が、心の奥でほくそ笑んでいる気もして、また悲しいと感じる。
ちゃんと、“元気な僕”を演じきった。
___なのに、なんでだろう。
「…なんで泣いてんだろ、僕」
家に帰って、すぐベッドに座り込む。
するといつのまにか、ぽろぽろとこぼれてくる涙。
今日だって、嫌なことがなかったはずなのに。
そのあと泣き止んで、ベッドに寝転んで、ケータイを見る。
通知は0。
ラインを開いても未読なんてされてもいないししてもいない。
SNSを開く。少し投稿をしたことがあるけど、前見たときと同じように、1いいねしか付いていない。
通知が来たと思えばスパムだったり、詐欺だったり、感想ではないものがコメントにある。
それに、Xを漁っていたら友達の投稿を見つけて、いいね数とかRT数とかを見てみれば、100を超えていることが多くて、コメントもあって、すごいなって思うけど、どこか黒いものが、心の底から吹きでてくるような感じがする。
さっきまで誰かと話していたはずなのに。
たったひとりの部屋が、静かでただ広く感じる。
またそれを感じると泣いてしまう。
泣けば誰かが気づいてくれるんじゃないかって、ちょっとだけ期待をしてたのかもしれない。
でも当然、誰も来ない。
誰にも何も言えないまま、ただ涙が頬を伝っていく。
「ぁー、泣き虫だな、ぼく」
声に出すと、誰かが聞いてくれるんじゃないかって思うけれど、やっぱりだめで。
なんで泣いているのかが分からないまま。
本当に、なんでこうなっちゃったんだっけ。
なんでだろう、分からないな。
親との会話かな、友達の何気ない一言かな、それとも、去年の独りだけの誕生日会のせいかな。
あ、そうか、独りだからか。
独りだから泣いちゃうんだろうな。
でも、そんなのただの泣き虫じゃないか。
そうやって、自分を責めまくってしまうのが良くない癖だなと思う。
泣いちゃう理由だけでも分かればな、対処法とかが分かるのにな。
理由がないから、対処法がないから、ずっと終わらない。
夜になれば、明日は希望がありますように。
そう願いながら眠りにつく。
そう毎日願うけれど終わらない。
きっと、死ぬまでね。
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おかえりなさい!!!🏠🌱
今回のお話はコンテスト参加用のお話です
それでは、また次のお話で!︎👋🏻 ̖́-
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