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「俺は、その人の隣で、自分のダサさを知ったんです。……でも、その人が俺に言ってくれたんですよ。あんたの作る世界は、私を笑わせてくれるって」
光が、一歩マイクに歩み寄る。
「だから俺、今日はその人のために、世界で一番大きな笑いを作りたくてここに来ました。……完璧じゃなくてもいい。ボロボロのままでも、最高に笑える人生があるってことを、今から見せてやりますよ!」
そこからは、怒涛のネタの応酬だった。
光は、自分自身の「ダメな男」っぷりを徹底的に笑いに変え、それを救い上げてくれる「理想のヒーロー像」に、私を投影させていた。
晒し者にするのではなく、光はステージの上から、私に花束を渡していた。
私の視界は、いつの間にか涙でぐちゃぐちゃになっていた。
光……格好良すぎるでしょ。
舞台の上の光は、今、間違いなく誰よりも輝いていた。