それではこれより、中学数学科第3回目『正負の数』③「絶対値と数の大小」の授業を始めます。
よろしくお願いします。
まず前回のおさらいです
前回は、−2個多いとか、収入と支出などを正負の数で表す方法を学びました
例えば1000円の利益は符号を使って表すとどうなりますか?
そう、+1000円になりますよね?
利益は、自分が得する数、自分の持ち数が増えるということを言ったと思います
逆に1000の支出は符号を使って表すとどうなりますか?
そう、−1000円になりますよね?
支出は、自分が出す数、自分の持ち数が減るということを言ったと思います
他にも、4個少ないを多いという言葉を使って表すやり方。
少ないを多いに変えて、4個多いなら4個が変わってないのでダメですよね
「反対の意味にする」という方法でやったと思います。
数直線で考えてみましたね
0から4個少ないを多いにするとどうでしょう?
0から4個少ない、つまり減るということは、−1、−2…と減っていき、やがて−4になると思います。
では、0から−4個多いは、どういう意味なのでしょうか。
そう、−4個増えると同じなんです。
0から−4増えると、マイナスの数になるわけだから、−4。
なので、4個少ないを多いを使って表すと、−4個多いという答えになります。
これらを前回勉強しました。
今回は、数直線がキーとなってきます。
それではやっていきます
まず、この数直線を見てください
0から2まで、いくつ増やせば2になりますか?
簡単ですよね。2です。
では、0から2までの距離って数字に表すとどうなりますか?
これも2なんです。
0から2って、0から右に2つ進むと同じなんですよ。
なので、0から2まで、2個の距離があるんです。
それでは、負の数はどうでしょうか。
0から−2まで、いくつ増やせば−2になりますか?
これは−2です。
2を増やしたら、正の数になってしまいますよね?
それでは、0から−2までの距離は数字に表すとどうなりますか?
答えは2です。
0から−2って、0から左に2つ進むと同じなので、0から左に1、2と進んでいきます。
すると−2につくので、0から−2の距離は2ということがわかります。
それでは、ここでポイントです!
数直線上で、0からある数までの距離のことを、その数の絶対値と言います。
これ、必ず覚えておいてください。
そのみちテストとかに出てくると思います。
じゃあ、2の絶対値ってなんですか。という問題が出されたとします。
絶対値は、0からある数までの距離のことなので、0から2つ進むので、答えは2です。
それでは、−2の絶対値は?という話なんですが、これも同じく2です。
0から左に2個すすんで、−2になるので、−2ではなくて2が正解です。
これ、絶対値は負の数は必ず出てこないということ、覚えておいてください。
絶対値は正の数だけです。
それでは次に、数の大小について考えていきます。
数直線で、右に行くと正の数、左に行くと負の数っていうのはやったと思います。
で、1と5ってどちらが大きいですか?
もちろん5ですよね。
では、−1と−5って、どちらが大きいですか?
これ、−1なんです。
なぜかっていうと、数直線上で、0に近いのは−1、−5どちらですか?
−1ですよね。
0から1つずつ左に小さくなっていってるので、2つの中で大きいのは−1と分かります。
じゃあ−5は大きい?小さい?
小さいが正解ですね。
大きいはもう−1だもんね。
なので、数の大小について、次のことが言えます。
・正の数は、負の数より大きい。
・正の数は0より大きく、絶対値が大きいほど大きい。
・負の数は0より小さく、絶対値が大きいほど小さい。
ということが言えます。
絶対値は、0からその数までの距離のことだったよね?
だから、0から−4の絶対値は4で、0から−2の絶対値は2。
どっちが小さいかというと、絶対値が大きいほど小さいので、−4の方が小さい、というわけです。
で、この数の大小は、不等号で表すこともできます。
じゃあ、−5と、+3。どっちが大きいですか?
+3が正解です。
正の数は、負の数より大きいので、正の数の+3が大きいですよね。
これを不等号で表すと、「−5<+3」または「+3>−5」となります。
じゃあ、−5と、−7。どっちが小さいですか?
−7が正解です。
負の数は、絶対値が大きいほど小さいので、絶対値が2つの中で一番大きい−7が小さいですよね。
これを不等号で表すと、「−7<−5」または「−5>−7」となります。
なら、3つならどうでしょうか?
じゃあ、−6と、1と、8は、どうやったら不等号に表せられるか。
これは、「−6<1<8」と表します。
え?「−6<8>1」はダメかって?
ダメです。
これは、数学的によくないと言われています。
不等号を揃えなきゃいけないみたいなので、「−6<1<8」が正解となります。
これらも覚えておいてください。
数直線はどうでしょうか?
「5より3大きい数」は何ですか?
8ですね。
5より3大きいんだから、5から右に3個前に進みます。
じゃあ、「−5より2大きい数」はどうですか?
これは−3が正解です。
−7ではありません。
大きいんだから、右に2個進みます。
なので、−3が正解です。
逆に、「3より−6小さい数」なんてどうでしょう?
これは、1節②でやった「反対の意味にする」を使います。
−6小さいってちょっとなんか変ですよね?
なので、それを入れ替えると、6大きい数、になります。
なので、3より6大きい数は、9となります。
じゃあ、「−3より−4大きい数」を表してみてください。
答えは−7です。
「−4大きい」は、ちょっと変なので、反対にさせ、「4小さい数」にします。
小さいなので、負の数は左に行けば行くほど小さくなるので、左に4個進みます。
なので、−7が正解です。
これらも全部覚えておいてください!
じゃあ、今回はこの辺で終わります!
問題は最後に載せるのと、解答、解説は次回載せるので、ぜひ解いてみてください!
それでは、中学数学科第3回目『正負の数』③「絶対値と数の大小」の授業を終わります!
ありがとうございました!
[問題を解いてみよう]
①次の⬜︎に不等号を入れて、2数の大小を表しなさい。
⑴2⬜︎6 ⑵8⬜︎4
⑶1⬜︎−1 ⑷−5⬜︎−10
②次の3数の大小を、不等号を使って表しなさい。
⑴4、1、9
⑵−2、−8、−6
③次の数を求めなさい。
⑴4より2大きい数
⑵3より−3小さい数
⑶−8より10大きい数
⑷−3より−5小さい数
④次の絶対値を言いなさい。
⑴4 ⑵1
⑶−8 ⑷−100
⑤次の数を、絶対値の小さい方から順に並べなさい。
4、−3、0、1.6、−0.7、−2.8、5分の3、−4分の6
解答、解説は次回で!