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北斗side
大「その気遣いが辛いんだよ!!」
この言葉を聞いた瞬間、俺が京本を傷つけていたことに気づいた。
北「ご、ごめ、」
涙が止まらなかった。ごめん、といいたいのに言えなかった。俺のせいで京本がもっと辛くなったらどうしよう。俺のせいで京本が苦しんでいたらどうしよう。
そんなネガティブな感情が俺を渦巻いて、
もう、何も聞こえなかった。
気づいたら、こーちが運転する車の中にいた。
慎「あ、北斗起きた。」
北「俺、寝てたの?」
樹「あぁ、泣いた時にそのまま。」
北「そうなんだ。…京本に申し訳ない、」
ジェ「無理すんなって。」
みんな優しかった。それが心に刺さった気がした。
あぁ、これか。京本が辛いって言っていたのは。
なんとなく京本の気持ちがわかった今、後悔が自分に押し寄せてきた。
ちゃんと、言語化しろよ…俺。
ジェ「大我、大丈夫かな。」
樹「確かに気遣いしすぎたかも。」
北「どう、接すればいいのかわからない…」
こち「まぁ、今は待つことしかできないよ。」
慎「そう、だね、」
どんよりした感情で、この日は解散した。
樹side
きょもが見舞いに来るなって言った次の日。
俺は収録が10時間ちょいある多忙なスケジュールに身を追われていた。
今収録しているのはオオカミ少年。
ジェシーも一緒だ。
プラベと仕事は別にしなければならない。だから、頑張ろう。そんなことを思っていても、顔には出てしまっていたのだろう。
浜田さん「おい、樹。大丈夫か?」
樹「へ、?」
浜田さん「顔色悪いぞ?」
樹「あぁ、全然大丈夫です、」
浜田さんに心配されてしまった。申し訳ない。
仕事がきちんとできていない証拠だ。もっと、笑顔を作らなきゃ。
でも、頭の隅にはきょもがいて、なかなか集中できずに収録が終わった。
スタ「お疲れ様でしたー」
マネ「樹さん。次、いきましょう」
樹「はい、」
もっと上手く仕事しなきゃな、そう思った時、
ジェシーが話しかけてきた。
ジェ「樹、無理すんなよ。」
樹「お前もな笑」
やっぱり、ジェシーと話すと気が楽になる。
メンバーの力ってすごいな。だから、きょもにも…力を与えたい。
京本side
昨日、言った言葉を思い返す。
やっぱり言っちゃいけない言葉を連呼してしまったみたいだ。反省している。でも、また会ったらもっと酷い言葉も言ってしまうだろう。だから、我慢だ。
今日からスマホを許可され、ひたすらにエゴサする俺。惨めだ。Xで「京本大我」または「きょも」と検索すると、大体出てくるのはファンのアカウントだ。ファンのツイートを見ると、俺のブログ更新がないことに心配しているファンは多いらしい。
あぁ、イライラする。
自分の怪我と向き合えない俺にイライラする。
頭ではわかってるのに、行動できない。
高ぶる感情を抑えて、俺は現実逃避をするようにネットをひたすらみた。
気づいたらもう夕食の時間だ。
看護師がご飯を運んできてくれたが、口に入らない。
コンコン、とノックがなり、俺はびっくりした。
入ってきたのは医者だった。
一瞬、期待してしまった。来るはずのないメンバーが来ないかな、と。
医者は俺に言った。
医「具合はどうですか。」
大「先週よりは、だいぶマシになりました。」
医「そうですか。よかったです。」
医「このまま順調に回復していけば、半年後にはリハビリを始められますよ。」
“リハビリ”
リハビリは今よりも辛いだろう。だったら、メンバーに応援してもらいたい、。でも、、、。
俺が曇った顔をしたのを見たのか、医者は言った。
医「まだ時間はあります。ゆっくりと考えましょうね。」
大「はい、。」
そういって、医者は出て行った。
また、1人になった。
孤独感を味わいながら、俺はまたネットに篭っている。
_続く