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「私は血族を探す。真祖なる神々しい予知調和と風の瞬きのまま、志貴ー眼を怖れては駄目」
「その為の伊達メガネだよ、ある種のリミッターさ。時間が無い」
夜は眠らないー敵は何処? 吸血の鬼、見参。戰を呼ぶ明日への行路が恐る恐る遜るバトル・ファイトの音色!!
「アルクェイド!! 直視の魔眼を使うー影に取り込めっ」
「グルルル」
牙から涎が滴り落ちる。魔獣との交戦、一騎打ち!! 街角が「夢」色に染まりゆく漆黒の闇……。手慣れた様子でその場しのぎを伺う一人の腐敗したゾンビが現れた。
「無視」
「死徒。性根、叩き切るわよー朱い血を探してるのね」
志貴がナイフを翳してメガネを外した。この戦場は星を亡くしてバランスの悪い地上スレスレの天上天下の知略を呼び戻すー
シエルからのLINEを既読した志貴は三十分前の行動を思い出す、アレ?
「大丈夫!? 魔獣の慟哭は他人の意思を洗脳出来るのよ、注意してー」
「シャアアアーッ」
弾け飛ぶ体液が靴底に湿らせる鮮血の汚臭ー罠・必須条件!
「回避運動と同時に敵の懐へ入り込む! 鬼の最期よ、刮目して」
ひび割れた轟音と無邪気に遊ぶ血漿版の一部が志貴の精悍な横顔を濡らす……吸血鬼が陰影となり消えてゆく、勝利!!
「……」
「鬼は去ったわ。一先ず寝床を確保しましょう、その眼鏡……」
酷い頭痛だ。アルクェイドの声が鈍って聞こえる、これが闘い。
「シエルさん。未来予知の異能力、かー早く帰らなきゃ秋葉が心配してる」
彼女は優しく微笑む。返り血をハンカチで拭く仕草が先輩と相重なる……旅は永い、焦らずに。
「行きましょう。あれが吸血鬼よ、魔獣は幻影の化身の真祖の固有結界」
……
シエル先輩とアルクェイド。俺はどうすれば。
「遠野君。お早う、どうしたの? その眼鏡」
何時もの通学路で先輩と出逢う。真夏の桜並木は物々しい追風で心が満たされゆく……畜生。俺は弱い!!
「趣味のコレクションです。その日のノリとテンションで、所で」
「今朝のニュースの事? 血液の鑑識の結果、相手はAB型の男性らしいわよ。まさか」
俺は愛想笑いを浮かべる、バレた??
「アハハ。漫画の読み過ぎですよ、俺はYESです」
生徒玄関の靴箱を取り出し教室へ向う。先輩には敵わない、こんな日常がずっと続けば良い……総べてがゼロに生るー
「キリストもそうなんでしょ? 聖書の偉人伝だよ。10%」
「都会的で二重人格者。珍しいですね」
「あー冷たい、フラグ降格」
「ち、ちょっと! 先輩」
穏やかな日々。何処にでも居る普通の男子と女子の他愛の無い対話ー今日も夜が来る。
「アルクェイドの真祖に宜しく」
え……?
彼女はベッドの中ー時間超過が始まる……秋葉とシエルが出会った。俺の周りの女子は未来永劫平和だった、他意は無い!!!
「やれやれ。女難の相かな」