キーンコーンカーンコーン…
5限目の終わる合図が送られる。
文化委員の顔合わせが終了した。
あのあと、先輩たちに去年の文化委員の仕事を教えてもらった。
やっぱり名前の通り、文化祭を中心に働かされるみたい。
鐘が鳴ってすぐに涼風くんは椅子を引き、教室から出て行った。
怒ってるよ…ね…。
無意識にはぁ、と小さなため息が出る。
1人で落ち込んでいると、佐原先輩が声をかけてきた。
悠「島村ちゃん。さっきはありがとね。シャーペン返すよ」
と、これまたいい声で。
私の手元に貸したシャーペンが返ってきた。
悠「じゃ、またね」
笑顔でヒラヒラと手を振り、私の横を通りすぎた。
なんつーか、この先輩、妖艶って言葉が似合う。
ヘラヘラしてるのにどこかこちらの心を見透かしてきそうな瞳。
髪が靡いて耳が見える。
ピアス、開けてるんだ。
色っぽい。
あれ?なんで私の名前知ってたんだろう。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!