は「保育園のときは女子5人しかいなかったんだよね」
夕「そうそう、だから皆仲良くっていつも遊んでた」
は「おもちゃの取り合いとかもした記憶ある、あとは小学校上がってからも3年生くらいまで、毎年みんなでキャンプいってたよね」
蒼「へぇ。楽しそう」
夕「他にも仲良かった男の子とか連れてカラオケ行ったり。ほとんど親の付き合いだけどね」
私と夕海が感傷に浸るように懐かしい話を続けている。
夕「なんか女子の仲が良すぎてさ、ぶっちゃけ男子の名前とか覚えてなかったよね。人数多いし」
と言って笑う夕海。
は「確かに」
夕「あ!でもこんな話もあったんだよ〜」
そういえば、と何かを思い出した夕海は私たちに向けて語る。
夕「それこそみんなでカラオケ行った時にね。親同士が仲良かったのかなぁ?わからないんだけど。男の子も2〜3人いてね。帰りに車で送って行ってたの。そのメンバーは男の子1人とはるちゃんともう1人女の子がいたかな」
は「そうだっけ?」
夕「で、はるちゃんのお家の近くになった時に私たちは所謂恋バナしてたわけ。園児なのにね」
は「あ〜…」
夕「恋バナといっても、〜くんの好きな人だれ?みたいな話。かわいいでしょ」
うんと頷きながら聞いてくれる雪くんと蒼くん。
2人の表情も柔らかいものだ。
夕「で、はるちゃんが1人の男の子に好きな人だれ?って聞いたの。そしたらその子、『は』がつく人って言ったの。はるちゃんはそれを聞いて『橋本』って苗字だった私じゃない?って」
は「あったね〜、そんなこと」
この間夢でも見たやつ。
夕「で、そこではるちゃんは家についちゃって別れたんだけど」
は「記憶蘇ってきたかも」
夕「その話には続きがあって」
え?まじで?
夕「その子、その時は照れ隠しか分かんないけど何も言えなくて。でもはるちゃんが降りて行った後、『はるちゃんだよ』って教えてくれて」
は「なにそれ初耳」
夕「いやそりゃ初出し」
は「まじか、知らんかった、でもなーんも覚えてないその男の子のこと」
夕「まぁね。私も名前覚えてるかって言われたらあやしい」
そりゃ昔の記憶なんてそんなもん。
私にもそんな甘酸っぱいことがあったんだ。しかも私の知らないところで。
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