br.side
「スマイルさんクランクインでーす!!」
「「「お願いしまーす」」」
「お願いします…」
小さな声でそう呟いた若手俳優、スマイルくん。
綺麗な顔立ちが好きな僕からすれば、彫刻のような美しい顔をしているスマイルくんは、とても好きだ。
⎯⎯⎯⎯性格を除けばだけど。
「おい、そこの水取って」
「…はい」
なぜか同い年である唯一の僕に対する当たりが強いんだよなー。
なんなんだよ。他の人達にはちゃんと接してるくせに。
「じゃあスマイルくん。そろそろいけるかな?」
「はい。お願いします。」
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“やめろ。そこまでにしとけ。”
“お前…なんでそんなこと言うんだよ…?”
さすがの演技力と表情。
監督もカメラマンもその姿に目を見開いているのを横目に、僕は照明を持つ。
…普段から演技してればいいのに。
「…はいカットー!!」
「いやー、すごいねぇ!!」
「ありがとうございます。」
監督達に褒められまくりのスマイルくん。
もう撮影は終わりだし、帰るか。
「すみません、僕抜けますね。」
「おー、ありがとうねお疲れ様〜」
暇そうにしていたスタッフさんに声を掛け、荷物を持って玄関へ向かう。
駅まで歩いて向かっていれば、建物に大きく映るスマイルくんの顔。
耳を澄まさなくても聞こえてくる、かっこいいという言葉が飛び交う。
こんな綺麗なのにほんと台無しなんだよね。
「ぶるーく!!」
「…え?」
周りの声がザワつきだす。
「ちょ待って、なんでここにいるの。まだ次回の話し合いとかあるはずでしょ?」
「それは連絡取り合えるから大丈夫。それになんで何も言わずに帰ったの。」
「え?いやいつも言ってるわけじゃないし…とりあえず場所変えよ?」
「…ああ、ごめん」
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「で、急にどうしたの。」
「いや、お前に伝えたいことあって。一緒に帰ろうって連絡したの見てないの?」
「…うそ。ごめん見てなかった。」
だと思った、と小さくつぶやくスマイルくん。あ、今の顔かわいい。
「なあに?伝えたいことって。」
「俺、お前のこと好きだよ。」
「…は?」
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付き合ってからのパートを沢山書きたいので、もう告白します。唐突でごめん。(笑)
コメント
2件
神様ですか?? スマブラ大好きなのでちょー嬉しいです!!