テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
426
桃下結衣
320
#夫婦
設楽理沙
175
設楽理沙
1,590
教室は「え〜っ」というざわめきに包まれた。
「面倒くさーい」
「嫌だよぉ」
そんな声が飛び交ったけれど、先生は「まぁまぁ·····、学年で決まったことだから」とみんなをなだめてから、続きを話した。
「歴史から学ぶことは多いわ。その時代の生活や考え方、その中でのひとりひとりの生き方、目指した夢·····。興味のある人物をひとり選んで、深く掘り下げてみてください。そして、それを発表したり、そのお友だちの発表を聞くことによって、お互いに学んでほしいーというのが、この研究発表のねらいです」
抵抗しても無駄とわかったのか、教室は次第に落ち着きを取り戻し始めた。
早くも教科書をパラパラとめくり「だれを調べよう?」と考えている子もいる。
「歴史上の人物ひとりにつき三人のグループになって、壁新聞を作ってもらいます。それをもとに研究発表。発表の仕方も、わかりやすいように工夫してみると、いいものができるわね。二週間後の五、六時間目を使って発表会をします 」
今度は、さっきとは違うささやき声が聞こえ始めた。
「メンバー、どうする?」
「一緒に組もうよ」
そんな会話や、指をさして合図を送りあっている子たちもいた。
·····が、先生は急いで釘を刺した。
「あっ·····、みんな、くれぐれも好きな人同士でグループ作らないようにね!」
またもや、え〜っという声があがった。
先生は「だって」と続けた。
「仲良しグループじゃなくて、ひとりひとりが、その人の人生や、生きた時代を知りたいなって思える歴史上の人物を、ちゃんと考えてほしいの。次の社会の時間にグループ決めをします。同じ歴史上の人物に人数が集中してしまった時は、、じゃんけんで決めましょうね」
先生はそう言っていたけれど·····。
コメント
1件
ああ、これめっちゃあるあるのシチュエーションだわ(笑)。先生が「仲良し同士で組むな」って釘刺すとこ、すごいリアル。でもさ、歴史上の人物でやる研究発表って、選ぶ人によってその人の興味とか性格出そうで面白そうだよね。誰と誰が同じグループになるのか、その後の人間関係の動きが気になる🔥 次の展開楽しみにしてます!