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なんて現実感のない光景だろうと僕は戸惑った。
モブで陰キャの僕が美少女と評判のクラスメートとセックスしている。親友のリョータは彼女を女神と呼んでいた。交際がスタートしてからも格差カップルとして見られ、僕が振られるのは時間の問題だと誰もが信じていた。
そんな高嶺の花だった彼女が全裸で僕にまたがって、ふうふう言いながら必死に腰を振っている。腰の動きに合わせて激しく揺れる胸の膨らみをまた弄ぶ。
もちろんいい話ばかりではない。彼女はリスカ常習のメンヘラだった。希死念慮もあり、僕を巻き込んで自殺を図ったこともある。虚言癖もあり、自殺を図ったのは僕で彼女はそれを止めただけという話を誰もが信じ込んでいる。
そして一番のネックは彼女の性遍歴。彼女はかつてメンヘラの理解者を装った悪い男たちにセフレ――いや正確には性欲解消の道具にされていた。でもそれは彼女だけの罪だろうか? もっとも憎むべきなのは、メンヘラの彼女の心の弱さにつけ込んで彼女を餌食にした陸たちの方だろう。
彼女は悪くないし、彼女を選んだ僕も悪くない。僕は自分にそう言い聞かせて彼女とのセックスに没頭した。
「ああん!」
僕とのセックスで初めて彼女があえぎ声を漏らした。わずかに残っていた僕の理性はどこかに吹き飛んだ。僕は彼女とつながったまま体を起こし、僕の上でぴょんぴょん飛び跳ねていた彼女をベッドの上に押し倒した。
「男らしく正常位でがんがん突きまくりたくなったか? いいぞ。好きにしてくれ」
それに答えず、彼女の胸の膨らみに顔をうずめながら、僕は彼女の上で力いっぱい腰を振った。彼女は気持ちいいと繰り返したけど、本心なのか演技なのかは定かではない。
「ああ、イクっ」
彼女が絶頂に達したようだ。でも僕を喜ばせようと演技しただけかもしれない。いや考えるまでもなく、今の今まで童貞だった僕に経験豊富な彼女を満足させるセックスなんてできるわけない。それでも切なげな彼女の表情は僕の劣情をこの上なく刺激して、それからまもなく僕も今日三回目のフィニッシュを迎えた。