講義室に教授が入ってきて、ざわめきが収まる。
明那の顔が近づいてくる。
え、なにまってやめてまって近
akn「終わったら、話そ」
『っ、はい』
思わず敬語になった私に、明那は少し笑って前を向く。
なにこれ 夢?
だってこんなの期待しちゃうじゃん、
もしかしてって思っちゃうじゃん
講義が終わり、私たちは第二食堂の外を歩いていた。
明那が「グラウンドの方行こ! たぶん花がきれいなはずやから……」
と言い出したからだ。
まだ四限の時間帯だし、運動系のサークルもいないだろう。
第二食道を通り過ぎて、体育館を横切れば、グラウンドが見えてくる。
その手前には花壇があり、たくさんのひまわりが咲いていた。
『すご……!』
akn「やろ? 実は先週見つけたんよな、」
「そのときはまだここまで咲いてなかったんやけど」
『すごいきれい! ありがとう、連れてきてくれて』
ひまわりから明那の顔に目線を移してそう言うと、なんだか既視感があった。
『……なんかさ、ひまわりって』
明那が頷く。
『明那みたいだなって、……顔赤すぎでしょ』
なんだか また告白のようなものをしてしまった気分だ。
先週の夜は、暗くてよく見えなかったのもあるけれど、
そもそも見る勇気がなかった明那の顔が ……赤い。
耳まで赤くさせたまま、明那が切り出した。
akn「俺からしたらさあ、菜央の方がひまわりなんよ」
私と目を合わせながら、言う。
akn「……俺、菜央のことが好き」
コメント
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はっへ、⁉︎好きって言った⁉︎あちなが⁉︎え、好き