jmside
あの後、2人で普通に会社に行っている間も
心配性のグクが、どれだけヒート状態の僕が危険なのかを説明して、薬飲んでよ、っと何度も念押ししてきた
僕をなんだと思ってるんだよ、、と呆れながらも、心配してくれるのは心地いい。
不安そうな顔でエントランスで僕を見送ってるグクに、笑って手を振った
jmside
昨日グガに優しく抱いて貰えたからなのかもしれない
今日は発情期の割に、調子が良い気がした。
変に欲情してしまうことも無くて、順調に仕事が進んでいく。
だからるんるん気分で、言われた通り薬を飲むためにトイレへ駆けた
普段使ってる近い位置のトイレは人が多くて諦め、
ヒートも危ないし、時間も押してたので、
さっさと最終手段の1番奥のトイレに行った
このトイレは、狭くて少し怖いけれど、人に見つかってしまうより全然いい。
グクにもこの場所は、なにか合ったらここにいると話しているから、
呼べばすぐに来てくれるはずで、そういった意味では1番安心なトイレだった。
相変わらず誰もいないのを確認して薬を取り出す
警戒心が緩んで堂々と広げているから、グクが見たら怒られちゃうだろうな、とちょっと1人で笑った
その時。
どこか遠くの方でバチンっと大きな音がして照明が一斉に落ちた。
🐣「えっ、、、」
急な真っ暗闇に声も出ないほどの恐怖に陥る
そもそもいつも夜道を恐れているのは、体のせいだけじゃない。
僕は暗いところが大嫌いなんだ
不運なことにこのトイレには窓がない。
少しの光も入ってこないから、
自分が今、目をつぶっているのか、いないのか混乱するほどの暗闇が僕に襲いかかる
🐣「やだ、、こわい、、、、ぐが、、きて、、、、泣」
震える手で、何とか携帯を取り出して、メッセージアプリを開き、グクの名前をタップする
🐣「っん!!ハァ、、、、はぁ、、、」
たすけてと打ったところで、身体がドクンッと揺れた
飲まなきゃいけない薬は1錠も飲めていなかった
怖さのせいなのか、もしかしてヒートのせいなのか、
心臓が激しすぎるほどに脈打って動けなくなる
🐣「はぁ、、、はぁ、、、、はぁ、、、」
掴むものが欲しくて手をさまよわせたら、ピルケースが大きな音を立てて床に落ちた
🐣「あぁっ、、、、だめっ、、、」
パラパラと床に錠剤が散らばる音がする
その音が静かなトイレに長い余韻を残して響き渡るだけで、怯えが募っていく
🐣「たす、、けて、、、、泣」
もうこれ以上メッセージを打てる余裕はなく、こんな文では心配かけるだろうなと思いながら、打てた文字だけを
泣く泣くグクに送信した
早く電気が着くことだけを懇願して、震えながらゆっくりしゃがみこむ
薬を手探りで探し出そうとした時、
?「パクジミン、、さんㅎ」
嫌な笑いを含んだ声にはっと振り向くと、
入口から小さな懐中電灯の光が僕の顔を照らしていた
こちらからは全く相手が見えない
ただ、声も、メッセージを送ってからの時間からしても、グクではないことは確かだった。
危険を感じ、光から逃げようとまともに動かない体を必死で引きずって動かすが、じりじりと僕を弄ぶようにその人影は近づいてくる
🐣「や、やめてっ、、こないでっ、泣」
なんで真っ暗闇で、こんなビルの奥にいた僕を見つけられたのか分からなくて、怖くて必死で逃げる
?「そっちじゃ行き止まりでしょ?逃げられないよ?」
声の言う通り、壁に背中が当たってしまい、追い詰められた
ふっと目の前にしゃがんだその顔が、
こちらを照らし続ける懐中電灯の光で、深い陰影をつけながら浮かび上がった
見たことがない男の人だった
顔は整っていた。体つきもがっしりとしていて、咄嗟にこの人がαだと確信を持つ。
整っていると言ってもグクの涼しげで端正な顔つきとは程遠い、ぎらついた目でこちらをにやにやと見つめている
荒い息を必死で抑えながら、睨むように見つめ返すことしか出来ない。
👨「隠れΩちゃん、フェロモンが凄いよ。期待通りだね♡
うちのビルにまだこんな上物が紛れてたなんてㅋㅋ
もう逃げられないからね。これはあんたのために俺が仕組んだ停電なんだから」
🐣「やめてっ、、僕には番が、、、」
一気に男が距離を詰めてきて、覆い被さるように顔のすぐ横の壁に片手をつかれる
🐣「いやだっっ離れてっ!!!!」
耳元に吐息を感じて思わずビクンと震える
👨「しーっ。騒がないの。
これだけで感じちゃってㅎ
あのね、混乱してるみたいだから教えてあげる。番がいるΩは、ほかのαを誘惑するようなフェロモンは出せないの。
だからこんなフェロモンを出しまくってるあんたに、番がいないのはもうバレバレ。
残念だったね。」
ぺろっと分厚い舌で耳を舐められた
🐣「あっ、、やめっ、、、」
携帯を握りしめて、グクが来るのを願った
👨「グク、待ってるの?」
見透かされたようにグクの名前が出されてはっと顔をあげた
グク、、?グクを知ってる、、?
グガがこの人に僕のこと話し、、た、、?
どうして、、?
👨「図星?ㅎㅎ」
携帯を取り上げられる
グクに助けを求めた画面のままだ。
👨「あーあ、送っちゃったか〜
でもグクはすぐには来れないかなぁ、
勤務中には携帯触らない真面目ちゃんで、
とぉっっても忙しいからねㅋㅋ」
そう言って嘲笑う
👨「まぁまだ既読もついてないし?
少なくとも俺があんたを自分のものにしちゃうまでには来ないかな、、ね?ㅋㅋ」
🐣「自分のもの?!」
🐣「やだ、、、やめてっ、、泣」
思わず手を出して突き飛ばそうとしたが、呆気なく手首を掴まれ、
頭の上でまとめて押さえつけられてしまった
🐣「はなせっっ、、、、はなしてっっ泣」
👨「んー、ちょっと無理かなぁ、、だってこんな可愛いと思ってなかったしㅎ
あと、ほんとは無理やり連れて帰ってからしようと思ってたんだけど、発情期っぽいね?
手っ取り早いし、グクの邪魔が入る前にもうここでやっちゃおっか♡」
そう耳元で囁いた男は、懐中電灯の電源を落とし、真っ暗にした
怖くて震えると、それが相手にも伝わったのか、ふっと笑う気配がする
👨「可愛いΩちゃんは、暗いとこが怖いの?ㅎㅎ
だいじょうぶ。
すぐにそんなこと忘れるからね。」
コメント
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あぁついにこのときが来てしまった。泣く準備は出来てます。
お願いします🙏🙇♀️🙏🙇♀️涙も止まらないし、心配で心配で眠れないですーー( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)
キャーーー😭