テラーノベル
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ある国の、ある街。そこは人ならざる者達が集まる街だった。異業種、寄生種……もちろん、人間だって。様々な種族が共存?をしていた。だが、治安がものすごく悪いのだ。建物への落書きは当たり前、警察は機能しない。とにかく、ヤバい街なのだ。
そんな街での警備は基本、市役所の役員が補っていた。
「ゾム!!そっち行ったで!! 」
ある街————まじめにヤバシティの裏路地にて。野球ユニフォームに身を包んだ青年が、黄緑色のボーリング玉を掴んで逃亡犯へ投げた。
「シャオロンお前マジでッ」
「ぐぁっ…!?」
「よし!」
黄緑色のボーリング玉が逃亡犯の頭に直撃し、路地裏に少量の赤い液体がポタポタと落ちた。
「シャオロンおまっ…ほんまクズやなぁお前!?」
「んはははww」
淡い緑色のコートが宙に浮いており、宙に浮いている革手袋がボーリング玉を掴んだ。ボーリング玉はふよふよと浮き、コートの上へと戻った。二つの穴の部分が呆れたように半分になる。
「俺の頭は投擲武器とちゃうって何回言わせんねんお前…」
「え〜?俺にはそう見えるけどなぁ?」
「どっからどう見ても頭やろ!!」
「それが頭は無理あるんですけど」
「ショッピお前っ!?最低なやっちゃなぁ…!?」
言い合いながらもゲラゲラと笑い、気分が良くなってきた。先程まで(逃亡犯とはいえ)人を殺しかけたとは思えない陽気さだった。だが、この街では常識が通用しない。そんなもの、この異形が蔓延る街で常識を唱えても誰も見向きしないのだから。
この街は社会からのはみ出し者が集まる街
人間はもちろん。人外や異形、果てには喋る動物までもがこの街に集まってくる。警察だなんて存在しない、その代わりに市役所が存在している……が、市役所はある意味便利屋のようなものだった。だが実力は確か。多分。きっと。恐らく。確証は持てないが、まぁ強いのだろう。彼らなのだから。そういう確信がこの街にはあった。
「で?お前らまた勝手に逃亡犯捕まえたんか。そういう時は俺も呼べや」
「「「さーせーん…」」」
頭に寄生植物のきのこが生えている、小太りの男が不機嫌そうに、それでも愉快そうに腕を組んでいた。
「ゾム、この前お前はなんで信号機みたいになってたん。住民から苦情来たんやぞ」
「いやいやいや、ちゃいますやん?ちゃいますやん!?」
「なんか俺〜…いや、気のせいやと思うねん、思うねんけどなんかゾムさん二人居なかった?」
正座させられている、いかにも野球少年!という見た目の男が困惑と呆れを滲ませ、こめかみを抑えながら言った。そう、この前道路でゾムが信号機の青に擬態していたのだ…が、ゾムは鬱先生とバーでビリヤードをしていた。つまり、ゾムが二人居たということになるのだ。
「居たわ、むっちゃ二人居た」
「エミさんと大先生までッ!?」
「いや、でもトントンさんはパンの耳もらってたじゃないですか」
「棚にエロ本ある奴は黙っとけ」
同じく正座させられている、矢印が紫色で描かれた黒いパーカーを着ている、気だるげな男が呆れたように呟いた。なぜあることを知っているのか、そう突っ込みたいところではあるが、この市役所員たちはデリカシーやプライバシーという概念をフル無視しているため、今更だ。もし常識的ならば人の頭をボーリング玉で強打したり信号機に擬態したりなどしていない。
「というか俺ヤバッティングセンター行ってもええ?」
「行くなシャオさん!俺らを、俺らを見捨てる気か!?」
「見捨てるわ」
「おい」
「お前らええ加減にせぇ!!」
ドンッ、と机が叩かれ、机が悲鳴をあげてペン立てが転がった。いい加減腹が立ったらしく、先程までの愉快さは消えている。
「トントンキレたんやけど…!?何してくれとんねんお前ら…!!」
「いやそう言うゾムやって…!」
小声で口論を続けていると、いかにも女性が好みそうな甘い香水の匂いがする男が、奥の扉から入ってきた。
「あかん市長さんがお怒りや!!俺の酒割られた!」
「あのお前に似たんかいっつもサボってだらけとる市長がぁ…?」
それに続き、いかにも堅物で神経質そうな茶髪オールバックの男も入ってきた。腕の帯に「安全第一」ではなく、「安全無用」と書いてあることは見なかったことにしたい。
「あかんわフキンさんも怒ってはる」
「えぇ…お前ら何やったん?」
トントンが呆れたようにその太い腕を組んだ。ショッピ、シャオロン、ゾムは困惑で顔を見合わせた。
「…つまりどういうことなん?」
「さぁ…?」
「市長さん…ねこひよこ怒ってしもうたんか。フキンさんも。え、俺のたまおは?」
「バッティングセンターに打たれる野球ボールのバイト行っとるからおらへん」
「なんやねんそのバイト!!」
「えほんまになんなんそれ」
全員が分からない事実に全員が呆れていた。トントンがため息をつき、額を押さえた。
「…つまりなぁお前ら。よく分からんバイトをたまおにさせて、市長もフキンさんも怒らせたんか」
「なんで怒ったんかも分からずに」
「「「……はい」」」
「アホか!!!!」
トントンの怒鳴り声が部屋に反響した。通りがかった他役員が肩を跳ねさせたが、すぐに「またあの人達か」と慣れたように去っていった。ここでは日常なのだ、この流れが。
「…ほな、ねこひよこさんとフキンさんが怒っとる理由聞き行こか。行くで」
「えっちょ……トントン!?」
1. 概要
ねこひよこ市長およびフキン役員を発端とする役員間のトラブルが発生した。本件に伴い、関係各員への状況周知と、指定された役員陣による早急な対応を要請する。
• 事象の発生:なんらかの事態によりねこひよこ市長、フキン役員が立腹する事態となった。
• 具体的な問題行動:ねこひよこ市長が、鬱役員の所持する酒類を割る(損壊、または水等で薄める等の行為)事案が発生した。
• 現在の状況:フキン役員は現在、業務への参加を見合わせ、自室等に引きこもっている状態である。
本件の収拾および今後の対策に向け、以下の役員陣に対応を求む。
• トントン役員
• ゾム役員
• シャオロン役員
• エーミール役員
• ショッピ役員
• 鬱役員(被害当事者)
事実関係のヒアリング:当事者(ねこひよこ市長、鬱役員、フキン役員)からの正確な状況聴取。
フキン役員へのケア:引きこもり状態にあるフキン役員との対話および業務復帰への調整。
再発防止策の策定:役員間におけるトラブル防止に向けたルールの再確認。
かぼちゃのべる。@フォロバ💯
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#捏造、妄想注意
#不老不死化
ソーダ飴
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