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る あ 。
743
#イラスト投稿
鬼灯 哀雷⚔️🥀
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皆さん大変長らくお待たせしました‼️
やっとテスト終わりました〜
待っていてくれてありがとうございました😭
スタートーー‼️
――午後十一時四十分。
月影アイランドの夜は、昼間とはまるで違っていた。
フェスティバルの会場から少し離れた場所。
観光客の姿もなくなった海沿いには、冷たい潮風だけが吹いている。
その先にあるのが――
第七埠頭。
古いコンテナや倉庫が並び、現在はほとんど使われていない場所だった。
「……本当にここで合ってるのかな」
美月が辺りを見回す。
手にはカメラ。
そしてポケットには、昼間に渡された謎の手紙。
隣ではコナンが懐中電灯を照らしていた。
「海面に出てきた文字が『第七埠頭』だったんだ。間違いないと思う」
「でも……」
美月は暗闇の向こうを見る。
「誰もいないね」
「だからこそ、何かあるのかもしれない」
コナンが先へ進む。
美月も後に続いた。
――ザァァ……。
波が岸壁にぶつかる。
その音だけが、二人の間を流れていた。
⸻
◆
しばらく進むと、一つの古い建物が見えてきた。
入口には錆びたプレートがある。
「第七埠頭・旧航海管理室」
「航海管理室……」
美月が呟く。
「アルカディア号が消えた頃から残ってる建物かもしれないな」
コナンはドアに手をかける。
――ギィィィ……。
重い音を立てて扉が開いた。
「……!」
中は真っ暗だった。
壁には古い航路図。
棚には書類。
机の上には、何十年も使われていないような無線機が置かれている。
「すごい……」
美月が辺りを見回す。
「まるで時間が止まってるみたい」
「ちょっと待って」
コナンが棚を調べる。
「ここだけ……」
一番下の棚に、不自然な空間があった。
「何か隠されてる」
「え?」
二人で棚を動かす。
すると――
壁の一部が開いた。
その奥には、小さな金属製の箱があった。
「……これ」
美月が箱を取り出す。
蓋には、あの紋章が刻まれている。
三日月。
そして、その中央に涙の形。
「封筒と同じだ……」
コナンが慎重に箱を開ける。
中に入っていたのは――
一冊の古い航海日誌。
表紙には、
『ALCADIA――航海記録・最終日』
と書かれていた。
「アルカディア号の航海日誌……!」
美月が驚く。
「五十年間、こんなところに隠されてたのか?」
コナンがページをめくる。
最初のページ。
そこには船長の名前。
そして乗員名簿。
さらに航路が記録されていた。
ところが――
「ここからだ」
コナンがページを止める。
日付は、アルカディア号が消息を絶った日。
そこにはこう書かれていた。
午後8時15分。予定航路を変更。
午後9時02分。通信障害発生。
午後9時17分。船の周囲に青い光を確認。
美月の目が見開かれる。
「青い光……」
コナンはさらにページをめくる。
午後9時21分。船長より緊急指示。
『蒼月の涙を船外へ移す。』
「蒼月の涙……!」
美月が声を上げる。
しかし――
次のページには何も書かれていなかった。
ページが途中で破り取られている。
「ここから先がない……」
美月が残念そうに呟く。
「いや」
コナンは首を横に振った。
「日誌そのものがなくなったんじゃない」
「え?」
「誰かが意図的に、このページだけを抜き取ったんだ」
コナンは破れた跡を指差す。
「しかもかなり最近だ」
「最近……?」
「紙の切れ方が古くない」
美月の顔が曇る。
「じゃあ、誰かがここに来て……」
その瞬間。
――カタン。
背後で音がした。
「!」
二人が振り返る。
誰もいない。
「今の……何?」
美月が小声で言う。
コナンはすぐにライトを向ける。
「……誰かいるのか?」
返事はない。
だが――
床には、濡れた足跡が残っていた。
入口から、部屋の奥へ続いている。
「……これ」
美月が息を呑む。
「ついさっき誰かが入ってきたんだ」
コナンは足跡を追う。
その先にあったのは――
古い無線機だった。
⸻
◆
コナンが無線機を調べる。
「電源は切れてる」
「じゃあ、さっきの音は?」
「分からない」
コナンが無線機の裏側を見る。
すると、一本だけ新しいケーブルが繋がっていた。
「……誰かが最近、これを使ったんだ」
「この無線機を?」
「たぶんな」
そのとき。
――ザザッ。
突然、無線機からノイズが流れた。
「!」
美月が一歩下がる。
ノイズの奥から、かすかな声が聞こえる。
『……聞こえるか……』
「誰!?」
コナンが無線機を掴む。
『……アルカディア……』
ザザッ――。
『……近づいては……いけない……』
声が途切れる。
「待て!」
コナンが叫ぶ。
「おい! 誰なんだ!」
しかし返事はない。
美月は無線機を見つめていた。
「コナン君……」
「ん?」
「今の声……」
「何か気づいた?」
「うん」
美月は静かに言う。
「海の上から聞こえてきたような気がする。」
「……!」
コナンが窓へ走る。
窓の外。
暗い海が広がっている。
そして――
水平線の近くに、何かが見えた。
「……船?」
美月も窓へ駆け寄る。
遠くの海に、一隻の船。
船体は暗闇に溶け込んでいる。
しかし、その輪郭は――
明らかに現代の船とは違っていた。
「……あれ」
美月の顔から血の気が引く。
「アルカディア号……?」
船首。
そこに浮かび上がった文字。
ALCADIA
「そんな……」
コナンが目を細める。
「五十年前に消えた船が、今ここにいるはずが……」
その瞬間。
船の甲板に、青い光が灯った。
一つ。
二つ。
そして――
船全体を青白い光が包み込む。
美月はカメラを取り出した。
「撮る!」
――カシャッ!
シャッターが切られる。
次の瞬間。
船が――
消えた。
「……え?」
海面には何もない。
ただ波だけが揺れている。
「消えた……」
美月は呆然と立ち尽くす。
コナンはすぐに窓を開け、海を確認する。
だが、船影はどこにもない。
「どういうことだ……?」
そして美月は、カメラの画面を見る。
撮影した写真。
そこには――
確かに船が写っていた。
しかし。
「コナン君……」
「どうした?」
「船の甲板に……誰かいる」
「!」
二人で画面を覗き込む。
写真に写っていたのは、一人の人物。
黒い服。
顔は見えない。
そして、その人物の手には――
青く光る宝石。
蒼月の涙。
「……本物なのか?」
コナンが呟く。
だが、その人物のすぐ横に――
もう一つ、何かが写っていた。
「これ……」
美月が拡大する。
船の壁。
そこに刻まれていたのは――
第七埠頭
そして、その下に数字。
「07」
「七……?」
美月が考え込む。
コナンは写真を見つめる。
「違う」
「え?」
「これは埠頭の番号じゃない」
コナンが指差す。
「たぶん――」
その瞬間。
――ドンッ!
突然、建物の扉が閉まった。
「!」
真っ暗になる。
「コナン君!」
「美月!」
コナンが美月の手を引く。
その直後――
窓の外から、青い光が差し込んだ。
二人が振り返る。
海の上。
さっき消えたはずの船が――
再び現れていた。
今度は、もっと近い。
船の甲板に立つ黒い人物が、こちらを向いている。
そして――
ゆっくりと手を上げた。
まるで、
「こちらへ来い」
と誘っているかのように。
美月は思わず息を呑んだ。
「……あの人」
「知ってるのか?」
「分からない……」
美月は胸元を押さえる。
なぜか――
その姿を見ていると、昔どこかで会ったことがあるような気がした。
しかし次の瞬間。
船は再び霧のように消えてしまった。
静寂。
残されたのは――
海面に浮かぶ、小さな青い光だけ。
コナンは拳を握った。
「……絶対に、何か仕掛けがある」
そして、美月が撮影した写真を見つめる。
そこには「07」という数字。
コナンは静かに呟いた。
「この数字……アルカディア号が消えた日の時刻と関係してるのか?」
美月は航海日誌を抱きしめる。
「だったら……この先に、五十年前の真実があるんだよね」
「ああ」
コナンが頷く。
「俺たちで探そう」
その直後。
遠くの海から――
また汽笛が響いた。
――ボォォォォ……。
しかし今度は、その音に重なるように、
どこからか低い声が聞こえた。
『……蒼月の涙を……返せ……』
二人は同時に振り返る。
誰もいない。
ただ暗闇の中で――
青い光だけが、二人を見つめていた。
――第3章・終――
次章予告
第4章「アルカディア号の最後の航海」
見つかった航海日誌。
謎の「07」という数字。
そして、写真に写った蒼月の涙。
美月とコナンは、五十年前のアルカディア号の航海記録を調べ始める。
しかし、その途中で発見された一枚の古い写真には――
現在の美月と瓜二つの少女の姿が写っていた。
コメント
3件
やっと更新来た!お待ちしてました〜 第七埠頭の古い航海管理室、あの湿った潮風と錆びた時間の匂いが伝わってくるみたいだった。航海日誌の“蒼月の涙”の指示、そして途中で破り取られたページ——あれは明らかに“誰か”の意思だよね。無線機から聞こえた声と、写真に捉えた船と黒い影。それに“07”が埠頭番号じゃないってコナンの推理、ここがすごく好き。単なる遺跡発掘じゃなくて、今も動いている謎だって感じがする。 あの甲板の人影を見たときの美月の「昔どこかで会った気がする」っていう感覚…伏線なのかな。続きが気になる〜