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璃穏side
樹「────という感じの内容でしたね…」
璃穏「なるほど…つまりまとめると、シャトルランのために明日まで備えておく…こんな感じですかね…」
そう言いながらも私は、あまりにも話がまとまっていなくて、我ながら自分の語彙力が心配になる。
樹「…まあ、結局僕も色々と分かってないので…」
そう言って樹くんは苦笑いした。
風音「そうですね…樹様のおっしゃる通りです。」
琉叶「ないすふぉろぉー!」
…やはり私は語彙力が足りないようだ。
颯希「…」
ふと颯希ちゃんの方を向くと、颯希ちゃんが俯いていた。なんだか颯希ちゃんらしくない。
璃穏「颯希ちゃ────」
どうしても心配になり私が声をかけようとしたと同時に、颯希ちゃんはステージの方に向かって走っていく。
璃穏「…ど、どうしたの颯希ちゃん!?」
風音「颯希様…?」
琉叶「…きゅーにどーしたの颯希ちゃん?」
樹「…」
颯希ちゃんはステージでさっきと相変わらず俯いたまま言った。
颯希「うるさい…」
颯希「うるさいうるさいうるさい!!!!」
樹side
颯希「はぁ…はぁ…っ…… 」
颯希さんは座り込んで泣いている…のだろうか。
僕と颯希さんは今、体育館のステージの裏にいる。
体育館のステージの裏なら、比較的安心できる場所だと思い、颯希さんを連れてきたのだ。
樹「…とりあえず、一旦安心してください…僕でよければ相談、受けますから…」
颯希「初対面のやつに相談…?…無理…だろ」
颯希さんは僕にまるで虫を追い払うような仕草をする。
…まあ、そうなるのも無理はないだろう。こういうときはみんな一人になりたいはずだ。
僕だって一人になりたかった────…いや、今もなりたいから気持ちがよく分かる。
樹「分かりました…では」
僕はそうして体育館のステージの裏から離れた。
璃穏side
璃穏「颯希ちゃんは…どうなりました…?」
私は樹くんに訊いてみる。樹くんなら颯希ちゃんから何かを聞けたかもしれないと思ったからだ。
樹「…まあ…」
琉叶「え〜?おそらくってなあにー?気になるんだけどぉ〜」
風音「…承知いたしました」
…おそらく…か。
個人的にはもっと具体的に教えてほしいな、と思う。本気で心配しているからこそだ。
まあ、何があったのかとかは聞き出すのは難しいと思うし、しょうがないとは思う。
…そんな私の思考回路がたどり着く前に、口は先走ってしまった。やってしまった。
璃穏「…あの…その…」
樹「…」
琉叶「えめっちゃわかる〜教えてほしいよー」
風音「…わたくしも同感です」
…その言葉は正論だった。間違えのない事実だった。
場の雰囲気が一瞬で凍る。
璃穏「…」
璃穏「ごめんなさい…」
その小さな事件が起きてからしばらく、私は「ごめんなさい」という言葉しか言うことができなくなってしまったのだった。
コメント
5件
颯希さんの過去も暗かったけど、樹さんの過去も絶対暗いよねぇぇぇ!!!!全員幸せになりやがれください!!!! あのねぇ…書き方が好きなのよ…本当に…語彙力プリーズ… 璃穏さん…小さい事件発生だね…(((( 創作魂………1日が48時間ぐらいあったらめちゃくちゃ書ける自信がある🫠(?)
うおゎ…ええなぁ…((( なるほど、でかい文字はそういう風に使うと萌えるのか…一回も使ってない(使い方がわからん)から使ってみよ… 創作魂「グオォオオオオオ((」
創作魂が燃えてきたかもしれぬ…(?)