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コンコン_____。


「○○、来たよ。」

『…Σ…!傑…ちょっと待って』


部屋が近いせいか、思った以上に早く来てくれたことに驚き、その場で待っててと伝える。

暫くするとガチャ、と部屋を開けてあげて。


『傑、お待たせ。とりあえず中に入って。』


中に入るとテーブルの上には2人分のお茶と小包に入ったお菓子達が1つのお皿に用意されていた。


「…急いで準備してくれたのかい?悪いね…。」

『ううん、気にしないで。』


彼に微笑むとよいしょ、とこたつの中へ足を入れて2人並ぶように座る。

彼が1口お茶を飲んだところで気になっていた事を聞く。


『ねぇ…、傑。伝えたい事って?』

「…Σ…あぁ、ごめんね。…その………今から言う事、真剣に聞いて欲しいんだ。」


自身の目をしっかりと見つめてはゆっくりと口を開く。


「……君が…、好きなんだ。誕生日プレゼントは君が欲しい…。」


彼が愛おしげに見つめてくる瞳や言葉に目を見開いて。


『…っ……!』


私が黙ってしまい不安になってしまったのか、彼が言葉を紡ぎ始め。


「…ぁ、いや、すまないね。誕生日だからって合わせて好きとは言わなくて構わないし、遠慮なく振っていいからね。○○は…」


告白した事に徐々に恥ずかしくなったのか、ペラペラと早口で話し始める傑。

その声を遮るように彼を抱きしめて想いを伝える。


『…っ、傑…っ、私も…っ…好きだよ…、』


声を震わせ感情が昂ってしまったのか。彼を抱きしめ涙を零す○○。


「…Σ……ーー……うん…ありがとう…。」


その喜びを噛み締めるように、自身の涙が落ち着くまでぎゅ、と強く抱き締め返し背中を優しく撫でてくれた。


ーーー。

あれから少し涙が落ち着いてきた頃、背中にまわしていた腕が離れて。

自身の顔を覗き込む彼の姿にドキリ、と胸が高鳴る。


「あー……目が腫れてしまったね…」


親指で優しく涙を拭うと眉尻を下げて申し訳なさそうに自身に微笑んで。


『ううん…大丈夫…凄く嬉しかったから。泣いちゃった…。』


えへへ、と笑うとぽふ、と頭を撫でられながら彼が再度ゆっくりと口を開き。


「…○○、…あの、さ……キス…しても、いい…?」


緊張気味に親指で涙を拭っていた手を優しく頬に添えられて。


『…っ…ぇ…………。。。…うん、いいよ…///』


驚くも彼に触れられたい気持ちが高鳴って。

貴方の問いかけにこくり、と頷く。

ちゅ、と優しく触れるような彼とのキスに甘酸っぱく、擽ったくて。

嬉しい気持ちになりおでこをくっつけて一緒に笑う。


『誕生日おめでとう…傑』

「うん、有難う。それと…○○、これからも宜しくね。」

『…うん。///』


もう一度彼を感じたくて。

彼に促されるまま目を瞑り影が重なるように口付けて。

思い出に残る甘い誕生日の夜を過ごしたーー。

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