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はじめまして。ちーかまと申します🌷
こちらが処女作となります。
不慣れな点もあるかと思いますが、暖かく見守っていただけますと幸いです🙇♂️
本作品は実在する人物を元にした二次創作であり、実在のご本人様・関係者様とは一切関係ございません。
あくまでフィクションとしてお楽しみください。
なお、作中には体調不良や嘔吐の描写が含まれます。
苦手な方は閲覧をお控えください。
問題ない方のみお進みいただけますと幸いです。
2話で完結予定です! 💛
最近、個人としてもグループとしても軌道に乗ってきて、 忙しい日々が続いている。
ありがたいことだと、ちゃんと分かっている。
今が大事な時期で踏ん張り時だってことも、分かっているはずなのに。
うまくいっているときこそ、ネガティブに捉えてしまう悪い癖。今まで5人で頑張ってきた結果がこうやって身を結んでいるのに、「こんな時間は長く続かない、一時的かもしれない」だなんて、不安ばかり浮かんでしまう。
各々が様々なジャンルで、M!LKの名を広めようと日々奮闘している。そんな大変な中でもキラキラしている4人が、眩しく見えてしまう。
こうやって暗い顔をしているのは、俺だけだ。
「おーいじんとー。今日めちゃスローに食べるじゃん。腹でも痛いの?」
そう勇斗に話しかけられて、思考が現実に戻ってくる。今日は音楽番組の本番。5人一緒の楽屋でお弁当を食べている最中だった。
「いや、普通に考え事してただけ。」
「そう?ならいいけど。」
そう答え食べ進めるが、正直食欲は無い。
これ以上何か突っかかってこられるのが億劫に感じて、スピードを上げてお弁当を無理矢理胃に詰め込む。
最近まともな食事を食べていない。
……忙しいから、なのかな。
なんでか食欲が湧かないんだ。
でも自分は体調を崩しやすい人間だってことを分かってはいる。だから最低限、栄養のありそうなゼリーを胃の中に流し込み、サプリメントで何とかしのいでいた。
久しぶりにしっかり食べたご飯。
胃の圧迫感に違和感を覚える。どんどん血の気が引いていく感じがする。冷や汗も出てきた。
これは、、やばいな。吐きそうかも。
「ちょっとトイレ行ってくる。」
そう言い残し、足早にトイレへと向かう。気持ちが悪い。でも、ここで吐いたらどうなる?こんなに人がいるところで。
胃の内容物がせり上がってくるのを、喉元で必死に押しとどめる。
トイレに着くと、今まで我慢できていたのが嘘かのように決壊する。
「うっ…うえっ、、はぁ、はぁ… うえっ…
ゲホッゲホッ、、はぁ、、はぁ…… しんど…」
自然と涙が出てくる。
いつから自分はこんな風になってしまったんだろう。なんで、ちゃんとできないんだろう。
色んな感情が押し寄せてくる。
ダメだなぁ自分は。こんなことになってるってみんなが知ったら、、、
「ははは…リーダー失格だな…」
本番の時間が迫っていることもあり、かなり焦りが募る。早く戻らないと怪しまれるかもしれない。まだ吐き気はあるが胃は空っぽ。
無理矢理体を起こす。
ふらつく身体には気が付かないふりだ。
楽屋へと戻ると、みんなもう準備が出来ていた。
「仁ちゃん!トイレ長かったやん! もうみんな準備出来てんで。」
「ごめんごめん笑 珍しくトイレ混んでてさ。すぐに準備する。」
気づかれていない、はずだ。
今日は本番が終わったらもう終わり。早く帰って休もう。だからおれ、あと少し耐えてくれ。
M!LKの番がくる。照明の眩しさにクラっとするが、観客席にいるみ!るきーずの声援を聞いて気持ちがシャキッとする。
「(みんな、見てる。しっかりしろ。)」
結果、本番は無事に終わった。
安堵の気持ちからか、舞台袖に戻るとどっと疲労感が押し寄せてくる。 息がなかなか整わない。
思わずその場に立ち止まり、膝に手をついて俯く。
「はぁ、はぁ、っ、はぁ、はぁ…」
自分の息遣いと動悸がやたらと大きく聞こえる。
やばい、のかな。…あと家に帰るだけなのに。
あと少し、
このあと少しを踏ん張れる気がしなかった。
すると、トントンと背中を誰かに叩かれる。
気力を振り絞って顔をあげると、そこには柔太朗と太智。
「よっしーおつかれ。もうギブ?笑」
「吉田さんは相変わらずの体力やな〜」
そう言って2人が笑っている。
良かった。みんなはいつも通りの体力不足と思ってくれているみたいだ。ありがたくそれに便乗する。
「いや、もう無理。まじでしんどい。
お前ら元気すぎ!」
俺はいつも通りを装う。
「でもよっしーが1曲でバテてんの珍しいね。
ライブは何時間とやってんのに平気じゃん。」
柔太朗の一言にぎくりとするが、適当に誤魔化す。
2人と話すことでまたスイッチが入ったのか、自然と身体が動く。みんなの後に続いて舞台袖を後にし、帰路へ着く準備を進める。
もうここまで来たら急いで帰ることしか考えられない。早々と準備を終え「おつかれ。お先」と足早に送迎車へと向かう。
車にたどり着き、車内へ乗り込むと
「ごめん!俺も乗せて!」と
勇斗が乗り込んでくる。
「はぁ!?なんで勇斗も一緒に!俺ら方向逆だろ」と言うが、 あろうことか「仁人とやる事あるから俺の家まで2人とも送って」とマネージャーへと伝えている。
「いやいや、そんなのない」
「いいや、ある!お前は大人しくついてこい」と俺の手を取って指を絡めてくる。
久しぶりの恋人としての接触に、こんな時なのに顔に熱が集まるのが自分でもわかる。
もうどうにでもなれ、
と力を抜いて座席に身体を預ける。
大きな声を出してどっと疲れが押し寄せる。
でもさっきよりはだいぶマシだ。吐き気や動悸もないし、きっと大丈夫だろう。
窓の外に視線を移し、東京の夜景をぼんやりと見つめながら考える。
なんで勇斗は俺を家に連れて帰るんだろう。
明日はお互い仕事のはずだ。体調も万全では無い今、しっかり対応ができるだろうかと心配が募ると同時に、勇斗と2人で居られることに自然と気持ちが浮き足立つ自分もいる。
そんなことを考えていると、だんだんと、眠気が遅ってくる。最近睡眠時間が充分に取れていないからだろうか。それとも勇斗の手のぬくもりが安心するからだろうか。答えはどちらもだな。
うつらうつらしていると
「仁人?眠いの?」
勇斗の声が聞こえるが
「んぅ……」まともな返事にならない。
「着いたら起こしたげるから、それまで寝てな」と勇斗は俺の肩を抱き寄せ、自分の方に持たれかからせる。
いつもなら他人がいる前では恥ずかしくて拒否をするが、勇斗の匂いや体温を久しぶりに近くに感じて、抵抗する気力もなく意識を手放した。