テラーノベル
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最後の夢水はシカマルが獲得した。
まだそのカードを切るには早い、とレッドシェルを使った参加者はいなかった。
『それでは能力者時間に移ろう。』
窓から見える外の景色が、夕日色に染まった。
『では満月狼の能力発動だ。参加者は、自分の手元にある貸与スマートフォンから参加者の名前が書いてあるボタンを押して欲しい。』
「おい、それって全員しないといけないのか?」
『あぁ、そうだよ。満月狼だけではスマートフォンを触る手だけでバレてしまう。』
「あー分かりましたー。」
呆れ顔でシカマルが言った。
『終わったみたいだね。』
しばらくして、次のアナウンスが流れてきた。
『次に占い師と獄狼の能力発動だ。先ほどと同じようにしてほしい。』
全員がスマートフォンを触った。
おれは適当にイタチのボタンをタップしたが、何も起こらなかった。
『……それでは議論時間に入ろう。』
「じゃーまず占い師は手ぇ挙げてくんね?」
めんどくさそうな口調でシカマルが言った。
手を挙げたのは___ウグイスとタカミチ。
「どっちかが嘘つきだね?」
カケイは微笑を崩さず、続けた。
「それでは占い結果と理由を教えてほしい。」
「私は緋川さんを占いました。結果はクロです。」
その場の空気がひりつくのが分かった。
「一番初手からいきなり夢水を取りに行ったので、怪しく思いました。」
「郷芥子カケイ。おめーはシロだったな。」
「それはどうも。」
タカミチは続けた。
「おめーはこの中での唯一のゲーム経験者だ。そこがクロだったら終わりだからな。」
「まだ共犯者の可能性が残っておるぞ、タカ。」
「それにウグイス。テンは満月狼の対象になった可能性があるじゃろうが。」
イタチはきっぱり言葉を放った。
「確かにそれもあるからね。ここが難しいところだよ。」
「タヌキ。おぬしは口数が少な過ぎじゃ。」
「喋るタイミングがなかったんだよー。」
「イタチ。お前も今になってしゃべり過ぎじゃないか?」
おれも議論に参加した。このまま喋っていないと、怪しまれてしまうかもしれない。
「おれには誘導っぽく見えるが。」
「がははは!俺はそこの緋川とやらパーカーを吊ってやる!」
「パーカーはクロなんだろ!?なら吊る!」
「おめー、満月狼の話聞いてたか!?」
『議論時間終了だ。18時に入ったので離席は禁止となっているよ。』
『さぁ、投票時間だ。自分が投票する参加者のボタンを押して欲しい。』
おれは迷いに迷い、イタチのボタンを押した。
『結果をお知らせしよう。緋川テンくん、2票。琥珀本イタチくん、2票。
若草シカマルくん、1票。鶸野ウグイスくん、1票。紫苑内タカミチくん、1票。
郷芥子カケイくん、1票だ。』
「結構票ばらけたなー。」
『最多得票者は緋川テンくんと琥珀本イタチくんだ。』
「というか、いきなりダブル退場とは面白い。」
経験者だからこその余裕な笑みは、共犯者を彷彿させた。
コメント
13件
お疲れ様です・:*+.\(( °ω° ))/.:+
読み終えました。第6話、一気に緊張感が増しましたね。全員がスマホをタップせざるを得ない仕組みで満月狼を隠す——このゲーム設計の狡猾さがゾクゾクします。占い師が二人名乗り出たところからの議論のヒリつき、そして票がバラけてダブル退場という着地。あのカケイの「面白い」が経験者だからこその余裕で、逆に怪しく映るのが巧い。次、どう転ぶか気になって仕方ないです。
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