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優斗に誘われ、日曜の午後、公園で待ち合わせをした紗菜。
いつもより少しおしゃれをしてきたけれど、
緊張して落ち着かない。
そこへ優斗が駆け寄ってきた。
「待った?…あ、今日の紗菜、なんか…かわいい」
その一言で一瞬で心拍数が跳ねる。
二人でベンチに座ったとき、
優斗は少しだけ深呼吸した。
「紗菜。
俺、ずっと紗菜に救われてきたんだ。
弱いところも情けないところも見せちゃったけど…
それでもそばにいてくれるのが嬉しくて」
紗菜は黙って優斗の言葉を待つ。
優斗はゆっくり紗菜の手を取った。
「紗菜のことが好きだ。
ちゃんと…俺の彼女になってほしい」
胸が熱くなって涙が溢れる。
「わたしも…好きです。
ずっと先輩が、好きでした」
ぎこちなくつないだ手は、
でもどこよりも温かかった。
その日から、
ふたりの恋は“秘密”ではなく、
ちゃんと名前のついた関係になった。