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前回の続きです。
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kr視点
広い研究室で、俺はスマイルの死体を台に優しく乗せ手術を始める
腐りかけていた足を義足などで補って、千切れかけた腕をしっかりと縫い付けて
傷付いたままの心臓の傷を塞ぐ
服も新しいものにして、丁寧に体を拭いてスマイルを元の綺麗な姿に戻していく
数時間後、俺の目の前には確かに眠っているようにしか見えないスマイルが現れた
あぁ、あの頃のスマイルだ
いつも夜更かししてばっかで、よく寝坊していた
本人も眠るのが好きだったからぶるーくとよく昼寝もしていて
その度に俺が説教したりいじっても、数日後にはまた同じようなことを繰り返す
どこまでも自由で、でも誰よりも自分らしく生きていた
それ故か、あいつは人の生き方に興味がない
自身の生き方を貫き通すのに、他人の人生なんて見なくてもいいものだから
今考えると、そんなやつがあのクソ女を酷い目に合わせるわけないって簡単にわかる
ほんとに、色恋沙汰はこうも人を狂わせるのだな
そんなことを思いながら、ふとスマイルの頬に触れる
体の至る所はツギハギだが、それでもやはりスマイルはこの世で一番綺麗だ
kr「………次はさ、お前のためだけに狂ってやるから……だから早く起きてよ、スマイル」
そんなことを呟き、俺は眠り姫のように目を閉じたまま動かないスマイルにキスを落とした