テラーノベル
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「奏斗、ちょっと来なさい」
「何?」
親父に呼ばれ、まだ学校から帰ったばかりの俺は不機嫌に返事をした
カバンをベッドに投げ捨て、仕方なく下の部屋に向かう
「何?俺勉強したいんだけど」
「お前も来年は高三だろ?だから今日からコイツをお前に付ける」
「‥‥え?」
親父の後ろから現れたその子はまだ幼く見えた
何を考えてるんだ親父は‥‥
俺に子守でもさせるつもりか?
「親父、俺勉強で忙しいのになんでこんな小さな女の子の子守りなんて」
「オンナじゃ無い」
「えぇっ⁈」
驚く程に低く綺麗な声
鋭い眼光で俺を睨む瞳
「名前は小柳ロウだ。お前の二個下の15歳だ」
「あ‥‥もしかして親父が拾って世話してた子ってこの子?」
「そうだ。なかなか見込みのある奴だからお前の世話をしてもらう」
「世話って‥‥別に今更いらないけど」
「執事兼護衛だ」
「護衛って‥‥こんなヒョロい体で?」
「‥‥‥‥‥‥」
また睨まれた
ついつい思った言葉を言ってしまう
「もう決まった事だ。仲良くしろよ」
「勝手に決めんなよ!おい‼︎」
出て行った親父の後ろ姿にロウがぺこりとお辞儀をする
‥‥‥‥
いや
コイツを俺がどうしろって?
可愛い顔はしてるけど、まるで懐かない猫みたいなんですけど‥‥
「お前って‥‥ここで何すんの?」
「知らない」
「‥‥は?」
これが俺達の出会い
ホント‥‥生意気なガキ
そしてコイツと俺は三年の歳月を過ごして‥‥‥‥
「なぁ、黒とベージュどっちのスーツが良い?」
「好きな方で良いだろ」
「聞いてるんだから見るくらいしろよ」
「‥‥‥‥黒」
「じゃあシャツ出して」
「‥‥‥‥」
ロウが立ち上がり、クローゼットの中から新品のシャツを差し出す
俺はそのシャツに腕を通した
「執事なんだからそのくらいやっても良いだろ?」
「だからやってるだろ」
「可愛くない言い方やめろって」
「俺は可愛くなくて結構だ」
まったく
あの頃は女の子みたくて可愛かったのに
図体ばかり大きくなって‥‥
コンコン‥‥
「はい」
「お車の用意が整いました」
「分かりました。準備出来次第向かいます」
家にいるスタッフが俺達を呼びに来た
その女子達がロウを見て目をハートにさせている
ロウも俺以外には猫が降っちゃって‥‥
「行きましょう、奏斗さん」
「‥‥‥‥」
「なんですか?」
「いつかみんなの前で化けの皮剥がしてやるからな」
「なんの事だか」
そう言ったロウの脇腹を肘で突いてやる
ロウはチラッと俺を見て澄ました顔で、顎先をクイっと前へ出す仕草をした
サッサと行けって?
「帰りに旨い寿司でも買ってやろうと思ったのに」
「特上で」
「そう言う時だけ縋る目で見るのやめろ」
俺達は案外上手くやっている
まるで友達のように
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コメント
6件
初コメ&初ハート失礼します!してよろしいか迷ってたのですがマフィアパロ大好きなのでさせて頂きました♪全ての作品拝見しております!これからも頑張ってください!
最高の関係値!小柳って執事似合うよね〜次回も楽しみにしてます!
実際も思うけど こや 先輩とも仲良いの微笑ましい!なんだかんだ仲良くやってるの最高👍これからどうなっていくか楽しみにしてます!!