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───────雷の呼吸、漆の型 火雷神
見たことのない技で首を斬られた。
しかも頸を斬ったのはカスだ。
やっぱりあのジジイは贔屓してやがった。
耳のいいあいつは俺の気持ちを感じ取ったらしく、
「これは俺が考えた、俺だけの型だよ。」
と言ってきた。
なんで────、
俺の方が優秀だったのに。
泣き叫んでだけのあいつは弱いのに。
なんで──────、
「いつかあんたと肩を並べて戦いたかった。」
そんなこと言ったって遅い。
もう俺は死ぬんだから。テメェみたいなカスに頸を斬られて。
あぁ、俺は死ぬのか。自覚した途端とても悲しくなってくる。
誰にも認めてもらえなかった。
『人に与えない者はいずれ人から何も貰えなくなる。』
それが何だって言うんだ。ただ俺は生きたかっただけ。
なんで俺ばっかりこんな目に遭うんだろうなぁ…。