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マネージャーさんの地元である、 緑豊かでのどかな、小さな街。
ここは、オフの日にこの街にやってきた時に見付けたカフェだ。
小さなカフェで席数も多くはないが、マスター夫婦の柔らかな雰囲気と暖かみのある店内が心地よく、店は地元の住民で賑わっていた。
初めは余所者が入っていいものか躊躇ったが、マスターが温かく迎えてくれた。
ここのウリは、マスターが淹れるコーヒーと、奥さん手作りのケーキ。
迷いに迷って俺は水出しコーヒーとミルクレープを注文したが、どちらもとても美味しかった。
メンバーを連れてきたら喜ぶかなぁ…なんて一瞬思ってしまったことは内緒だ…
初対面だったけどマスターには何故か壁を感じなくて… カウンターで色々な話をした。
💛「近々東京からこちらに引っ越す予定なんです。」
マスター🚺「あら!お仕事の関係でこっちに来るの?」
💛「いえ。仕事は辞めてくるつもりなんです。縁もゆかりも無い、自分でも知らない土地に行きたくて…知り合いに相談したら、この街を紹介されたんです。今後住み続けるかは分からないので…のんびりアルバイトをして過ごそうと思ってまして…」
マスター🚹「そうなんだね。なら、ここで働いてみないかい?我々も若くないからね…少しでも手伝ってもらえるなら嬉しいよ」
💛「え、いいんですか…?こちらとしてはありがたいんですけど…迷惑じゃないですか?」
🚺「迷惑だなんて言わないで。寧ろ、貴方みたいな若い子が手伝ってくれるなら嬉しいわ。」
💛「…ありがとうございます。ぜひ。よろしくお願いします!」
🚹「よかった。よろしくね。えと…名前を聞いても?」
一瞬戸惑った。
万が一名前を知っている人が居たら…と思い、咄嗟に嘘をついた。
💛「あ…しんと、と申します。」
🚹「しんと君か。これからよろしくね。」
濁点取っただけじゃねぇか…センスないわ…
なんて、後で後悔したが…
この街で俺は「しんと」として過ごすことになった。
💛「はぁ…」
🚺「しんとくん、元気ない?大丈夫?」
ここに来てから、毎日穏やかな日々を過ごしている。
朝は8:00にはカフェに来て開店準備、9:00からお客さんを迎える。
とは言っても客は基本的に近所の人達なので、焦ることもないのだけど。
いつもなら室内の床掃除と机を拭いた後にマスターのコーヒーを飲みながら雑談をするけど、さっきのニュースが気になって仕方がない。
💛「マスターって…m!lkっていうアイドルグループ知ってます?」
🚺「みるく…?有名な方たちなんでしょうけど、私たちは疎くてねー…さっき気にしてたニュースも、その、ミルク?って子達のことだったの?」
💛「…はい。好きなグループだったので。…活動休止って聞いてびっくりしちゃって。」
🚺「あら、そうなの……華やかな世界で輝いて見えるけど、その分大変な思いもしているでしょうからね…たまにはゆっくり自分の心と向き合って、休みたい時もあるわよね。」
心から心配しているような、穏やかなマスターの顔。
…なんだか自分が救われる気がした。
🚺「喉の不調って言ってたわね。早く良くなって復帰できるといいわね。」
💛「ん…。そう…ですね……」
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#YJ
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