テラーノベル
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週明けの月曜日。
三限は明那と同じ講義だ。
いつもと変わらない前髪を指先で整えながら、講義室に入る。
普段は前後に座るけど、あえて遠くの席を選んだ。
遠くから見るしかない 練習をしておこうと思ったのだ。
……めっちゃ舟漕ぐじゃん、睡眠不足なのかな
昨晩の明那のことを、私は知らない
講義が終わって、明那の席へ向かった。
akn「あれ!? 菜央どこ座ってたん」
『あっち』
akn「なんで? 俺めっちゃ寂しかったんやけど!」
友達の表情でそう言う明那に、
私は「日当たりが良さそうだったから」と返す。
akn「日当たりどうだった?」
『すごいよかったから、次からあっち座るわ』
akn「日当たり大事よな」
俺ら植物でもあるしなぁ とよく分からないことを呟く明那に、
もう、同じようなノリでは返せなくなっていて
言うしかないんだ
と、思った。
……怖いけど。
ずっとこのままでもいいんじゃないって考える夜もあるけど。
言いたいって気持ちが、確かにある。
『……ね、今晩、暇?』
明那は「あー」と空を見てから、「めっちゃ暇」と頷いた。
『ラーメン食べに行こうよ』
もう充分すぎるほど、膨れ上がっている。
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コメント
2件
今後あきなとの関係がどうなるか楽しみです!!!
あきにゃ~!OKしてくれるかな...東雲様頑張ってね!