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第2話 雨が降る
黒名視点
今日の試合で上手く動けなかったので、残って練習をする。
どうやら潔も同じみたいで、一緒にやる。
「潔、パスパス」
「了解!」
一通り終わり、休憩に入る。
潔はスポドリを取りに行き、フィールドに居るのは俺だけになった。
座って休憩してると、水が降ってきた。
「?何だこれ」
そう言いながら見上げようとすると….
「黒名、おまたせ」
潔が戻って来た。
上にあげようとした視線を扉に向かわせる。
そこには手を振って笑顔で駆けつける可愛い相棒が居た。
「潔、ありがと、ありがと」
「どういたしまして!」
そう会話しながらスポドリを受け取る。
喉が渇いてたので、かぶりつく様に飲み干す。
「潔、無くなった」
「マジか?結構入れたんだけどな…(笑」
「食堂で飲んだら寝よう」
「そうだな」
そう言いながら立ち上がろうとする。
と、潔が急に止めた。
「潔、潔、どうした?」
「あ、いや….黒名の頭にゴミが付いてたからさ、取ってやるよ」
「そうか?ありがと、ありがと」
「念の為目瞑ってくれるか?」
「分かった、分かった」
そう言い目を瞑る。
すると、辺りがヒンヤリと冷たくなる気がした。
疑問に思ってると、潔が何か呟く。
聞き取れなかったから聞こうとしたら、
「よし、黒名もう大丈夫!」
「そうか?」
「おう!」
すぐ話しかけられたので、聞くタイミングを逃してしまった。
まぁでも可愛い顔が見れたので良しとする。
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潔視点
黒名に言い、急いでスポドリを取って来る。
気を付けないと、黒名が連れてかれる。
案の定、戻った時は黒名が目を合わせそうになってた。
急いで黒名の気を逸らし、悪霊を除霊する。
黒い女が、涙を流していた。
それを雨と勘違いして上を見させようとしたらしい。
「……」
涙を凍らせよう。
二度と泣かせないようにしなくては。
二度と黒名を標的にしないようにしなくては。
「お前の汚ぇ涙を黒名にかけんじゃねぇよ」
そう呟き、除霊する。
最後の最後で、地獄を見れたらしい。良かったな。
黒名と共に、フィールドを後にする。
黒名は俺の大事な惑星だ。
絶対に連れていかせないからな。