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───現在地・某ショッピングモール。
これから家で暮らすにあたって、必要なものを買いに来たのだ。
「これとこれ、あとこれも」
「多い!」
「文句言わない」
とにかく彼は何でも似合う。
白のTシャツにデニム、イケメンしか似合わないコーディネートを試着した彼を見て、改めてそう思った。
───
──
「でもよ、こんなにいいのか?」
「いいのいいの、気にしないで」
ショッパーを両手にぶら下げるルフィくんを振り返り、家の鍵を開ける。
「たっだいまー!」
彼が家で暮らしはじめて、1週間。
家を出るときは “いってきます”、帰ってきたら “ただいま”。
もうすっかり家の住人になっている。
「○○~」
「ん?」
「おれ、この辺冒険してみてェ!」
「・・・冒険って」
そんな大層な。
「わかった。じゃあ、合鍵渡しておくね。
私が仕事に行ってる間、好きにしてていいよ」
「おぉお!サンキュー!」
「ただ、お願いだから問題は起こさないでね」
何かしたら放り出すからね、と念を押して、ルフィくんに合鍵を渡した。
「あと、他にもいるものあったら言ってね。お金は渡すから」
「肉!」
「ふふ、それはまた別」
ルフィくんらしい答えに思わず笑ってしまう。
「えぇ~、肉はダメなのかァ」
「食べ物はナシ」
「じゃあおれ、買うもんないぞ?」
「そうなの?」
「ナミに無駄遣いするなって言われてるからな!」
「・・・教育が行き届いてるんだね」
少しくらいならいいよ、と甘やかしてしまう。
「ほんとか!?」
「お金も持たずに外で歩くのは不便だろうし」
ナミさんごめんなさい、と心の中で謝り、彼にお金を渡す。
「何だァこれ。見たことねェぞ」
「お札だよ。1万円札」
「エン?ベリーじゃねェのか」
「そっか、ルフィくんの知ってるのとは違うのか」
じゃあ物価が違うかもしれないから気をつけてね、と言うと、おれだって計算くらいできる!と怒られた。
「じゃあ、2+9は?」
「にくー!!」
「・・・ハァ、」