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「───なんか最近、楽しそうじゃない」
「そう、かなぁ。・・・うん、でも楽しいかも」
はいコーヒー、とマグカップを置いてくれた同僚にお礼を言って、口をつける。
「何?彼氏でもできたわけ?」
「そんなんじゃないよ~」
強いていうなら、弟?
「あんた弟いたっけ」
「いない。ていうか一人っ子だし」
「じゃ結局なんなのよ」
( ・・・なんなんだろう、アレは )
彼の顔を思い浮かべ、自然と自分も笑顔になる。
「・・・居候かな」
「居候?なんでまた急に」
「拾った」
「はぁ!?それ大丈夫なの?
指名手配犯とかじゃないよね!?」
うーん、どうなんだろう。
賞金首らしいし、否定はできないかも。
もちろんそんなこと同僚に言えるわけもなく。
「大丈夫だよ、悪い人じゃないし」
「・・・ほんとでしょうね。
なんかあったらすぐ言いなさいよ」
「うん、ありがとう」
時計を見ると、もうすぐ定時。
早く帰らないとお腹空かせてるだろうなー、
今日は冒険してるかな。
・・・迷子になってなきゃいいけど。
「余計な事考えてないで手動かす!」
「はーい」
───
──
「ただいまー」
「おかえりー!
なぁ ○○!トーキョーってすげぇんだな!」
「冒険してきたんだ?」
「おう!」
ちゃんと帰ってこられたんだ、と思うのは仕方ないと思う。
「あんなたっけー四角い建物見たことねェし、人もすげーいるし、いろんな乗り物もあってよ、おれすげーびっくりした!」
「ルフィくんはずっと海の上にいたから珍しかったんだね」
「たまに食料と燃料の調達で島に降りるけどよ、どの島でも見たことねェもんばっかだったぞ」
すごいなぁ、海賊。
ずーっと海の上か。
「ねぇ、ルフィくんが知ってる世界はどんな世界なの?」
彼が見ていた世界を、知りたいと思った。