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────────【クラーケ&五十嵐】
大きなシャンデリアが会場を照らす。
煌びやかな会場の中央で踊る男女がいた。
ショパンによって作られた華麗なる大円舞曲に合わせヒールの音が鳴り響く。
女の方は、濃い紫色のドレスに身を包み。髪の毛を一纏めにお団子にしていた。
男の方は、ブラックタイ身を包み。髪の毛はかきあげていた。チラリと見えた耳には銀のピアスが着いていた。
彼らの名前はクラーケ・リルントと五十嵐幸。
どちらともBSの中でも屈指の実績を誇る人物である。
2人は長年タッグを組み、幹部へとのし上がった。
…
「おい、五十嵐。足が遅れてるぞ」
「ぁ~…?そんな事言うなよ。俺踊ったことないんだぜ?」
「だから、この前教えたんだろ。何故覚えてない」
「ん~ダンスよりも覚えなくちゃいけないことがあったから」
「なんだそれは?」
「お前の好きな……」
突如として、2人の間に1発の銃弾が流れた。
2人は焦る様子を見せず、1度足を止めた。
銃弾が流れてきた方向へと目を向けると大勢の銃や刀などの武器を抱えた人が立っていた。
それらはこちらと目が合うと勢いよく駆け出してきた。
2人はまたリズムに乗せて足を運び始めた。
もちろん彼らが向かってきていることに気づきながら。
1人がクラーケへ刀を大きく振り被ろうとした。
ぐしゃ、と肉を切る音が響いた。
だが、そこに居たのはクラーケでは無かった。
クラーケと五十嵐は先程まで目の前にいた。
はずなのに違う場所へと移動していた。
全員が訳の分からないまま。立ち尽くしていた。
華麗なる大円舞曲が終わり、次の曲へと移り変わる。
ショパンによって作られた子犬のワルツ。
テンポが突如として早まった。
クラーケと五十嵐はすぐさま順応し踊り始める。
敵である彼らもそれに急かされるようにこちらへとまた走り出した。
中には女性も居て、その女性はナイフを手に持ち今度は五十嵐へと降りかかった。
五十嵐はクラーケとの手を解き、その女の後ろに華麗に周っては、手首をきゅと掴んだ。
「可愛いお嬢さん~…そんな危ないもん持つのやめて……俺といいことしましょ?」
「えっ…ぁ…えっと……ぎゃ゛ッ」
五十嵐の手にいた女性は遠くの方へと吹き飛んで行った。
五十嵐はクラーケの方へと目をやると般若のような顔で睨んでいた。
「妬いちゃった?」
「…うるさい。堂々と目の前で浮気とは、いい度胸だな」
「じょーだん…お前の方が何百倍も可愛いよ」
「…」
「おい…ちょ、クラーケ?」
クラーケは近くにいた男性の手に持つ武器を落としては、その男性の手を掴み踊り始めた。
「は…?」
低い声が聞こえる。
クラーケはその声が聞こえていながらその男性と踊り続けた。もちろん男性は困惑した表情をしていた。
五十嵐はこちらへ近付いてくると、思いっきり相手の男性をぶん殴った。
「ぅ゛ッ……」
可哀想な男性。勝手に手を取られ、謎に踊ったと思えば、筋肉ゴリラのような男に殴られる。
五十嵐はその男性をゲシゲシ、と蹴って退けるとクラーケの手を取った
「それは……違うじゃん」
「違くない…」
「ごめんって…な?」
「……今度酒奢れよ。」
「分かった分かった…じゃ、さっさと片付けるか」
「…ん。」
…
その後10分とかからずその場にいた敵を倒した2人であった。