今日、騒がしいはずのあの子は静かだ。最初は風邪でも引いたのかと心配していたが、どうやらそうではないらしい。
何やらご立腹の様で、朝から今に至るまで、一向に口を聞いてくれない。泣きそう。
触ろうものなら噛みつかれてしまいそうだ。⚡ならいくら噛んでもらっても構わないけど。
ご機嫌斜めな理由は、何となく予想がついている。
昨日、誰から聞いたのかは知らないが、俺が女性(友人)と一緒に帰っているところを告げ口されたらしい。誰だよ…まじで。見つけ次第殺そうかと本気で悩んでいる所である。
愛しの⚡をほっぽって浮気なんか死んでもしないし、何なら一生監禁したいくらい愛しているのに、まだ俺の愛が足りないというのか。可愛い奴め。
「ねぇ、こっち来て。」
声をかけると、睨みながら少しずつ近づいてくる。可愛い。
手の届く範囲まで近づいてきたら、⚡は自分からくることは少ないので、手を引いて自分の所に抱き寄せる。昨日、少し泣いたのだろうか。目元が赤い。
だが、ここまで来ても、尚も何も語ろうとはしてくれない。変なところで気を使って本音が言えない。君の悪い癖だ。
「昨日の人…誰。」
ようやく口を開いた⚡は、不安でいっぱいの声で絞り出すように言ってきた。
「友達だよ。俺が⚡以外を好きになるとかあり得ないから。やっと手に入れたのに…。寧ろ俺が心配なんだけど。」
ひたすらに⚡の可愛さ、好きな所を熱弁していると、きょとんとした顔の後、噴き出した。
「なんやねんそれ。もう分かったって。ほんま俺の事好きやな。」
何を当たり前のことを言っているんだ。と得意げになったら、真っ赤になった顔で、「俺も。」だって!可愛すぎん?!もう一生養うし、例え嫌われても意地でもそばにいるから。
絶対離れないでね!⚡♡
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好きだぁ、、!