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テラーノベル(Teller Novel)
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私は阿鳥くんとお友達になれた

私の顔や首、その他諸々の所の傷や傷の跡、ODしていた事、栄養失調と過労で倒れていた事を話したら、阿鳥くんは頑張った証だと言ってくれた

私、気づいたんだよね

私が阿鳥くんの事が好きだって事に

初めてあった日、その時点で恋をしてたんだと思う

綺麗な横顔に惚れていたと思う

今になって自覚したのだ

私って鈍感かもしれない

まぁ仕方ない

今までそんな余裕なんか無かったし

一番最近の元カレのせいで恋なんかしばらくごめんだって思ったし

陸くんのこともやっぱり気にしてたし

〇〇)どうして死んじゃったんかなぁ

交通事故で死んだ事を陸くんの両親からの手紙で教えてもらった

私は陸くんにずっと手紙を送っていた

けど返事を書くのはいつも陸くんの両親だった

けど今回送った手紙で最後だ

だって陸くんはもう亡くなっているのだから…

最後の手紙に陸くんが亡くなった事を教えてくれた事の感謝ともう最後ということを綴った内容の物を渡した

けど不思議な事に初めて知った筈だったのにずっと前に知っていたような感覚に陥った

今までの申し訳無さは嘘のように無くなっていた

あとは私の部屋に1つの絵が増えていた

絵柄的に陸くんがが描いたのは一目瞭然だったが、貰った覚えが無かった

ボケ始めた?

ODのせいで記憶が曖昧になったのかな…

考えても仕方がない

今日は阿鳥くんと一緒にサックスのコンサートに行く

音子ちゃんとルリちゃんという女の子と一緒に

何故か音子ちゃんは私達の事を知っていた

因みに私達は知らなかった

不思議な事があるものだと思ったが、仲良くなった

コンサートはとっても面白かった

さて、カフェでゆっくり喋ろうかとなってカフェに腰掛けた

〇〇)阿鳥くんオススメのサックス演奏者は本当にすごいね

音子)めちゃめちゃ音綺麗でした

ルリ)また行きたいわね

遥斗)そうだね

???)あ、〇〇じゃん

げ…なんでこいつに会うのよ

音子)知り合いですか

〇〇)はて?

ルリ)それ時代遅れよ

???)大輝だよ、大輝!元カレの!

〇〇)知りません、どっか行ってください

音子)あぁ、もしかして一番最近の元カレさんですか?

大輝)まさか友達いたとはな。聞いたぞ、自殺未遂したって

ルリ)え…どういうこと…?

大輝)運ばれたんだってな、病院。大学卒業付近からだいぶおかしくなってたんもんな、お前

遥斗)支えずもせず浮気して更に追い打ちかけたのは貴方ですよね?

大輝)浮気だなんて…そんな…

〇〇)私が久しぶりにあんたの家行ったら浮気相手と盛ってたのは私の幻覚かしら?

大輝)お前の腕、首、顔の傷は俺の幻覚か?幻覚じゃないからマスクとチョーカ、包帯してるんだろ?気持ち悪い…

遥斗)そろそろどっか行ってもらっていいですか?俺ら全部知ってるんで

〇〇)バイバーイ。二度と顔見せんなバーカ

逃げるように大輝は何処かへ行った

ルリ)自殺未遂って何?

〇〇)尾びれ付きまくった噂だと思うよ?自傷行為はした覚えはあるけどそれが原因で倒れたわけじゃないし。私が倒れた理由は栄養失調と過労なのに

音子)いや〜、噂って怖いですね

遥斗)更に追い込んだのはあいつだろ…

〇〇)そうかもね。もしあの時支えてくれてたら違う未来があったのかもしれない

音子心の中)でも倒れてなかったら黄昏ホテルに来てないんだよな…なんか複雑な気持ち

ルリ)塚原、何ボーっとしてんのよ

音子)あぁ、すみません

〇〇)もう二度とあいつに会いませんよーに

遥斗)浮気して傷つけたくせにまた傷つけるなんて最低だと思うよ

〇〇)自傷行為してたのは本当の事だし、見た目が悪いのも本当の事

ルリ)そうだけど…

音子)△△さんが選んだ道を貶すのは違うと思いますけどね

遥斗)もう一度言うけど、〇〇ちゃんが自傷行為してたのも、過労と栄養失調で倒れたのもそこまでなるまで頑張った証なんだよ。なのにあいつは…

〇〇)皆にそう言ってもらえるだけでいいんですよ。皆に私の生き方を共感してほしいわけじゃ無いんです。けど誰か一人でもいいから私の生きた道の過程で誰かの生きる力になってたらいいかなぁっとは思う

ルリ)生きる力ねぇ。そんな簡単にはできなさそうね

〇〇)そうだろうね、生きるという世界一難しい問題はそう簡単には解けない。解けないようにできているんだの

音子)人生を問題と捉えるんですか?

〇〇)そうだね。生きた証、生きてる理由は考えないと分からない。問題と同じじゃない?

遥斗)確かにそうだね。皆にとっては生きた証、生きてる理由って何?

ルリ)そう言われても分からないわねぇ

音子)そうですね。推し活する為とかですかね

〇〇)私はこの体に残ってる傷、私が描いてきた絵が生きた証。生きている理由は強いて言えば大切な人を悲しませたくないから、かな?

遥斗)傷も生きた証なの?

〇〇)生きたくて抗った証だからね

ルリ)抗った…ね。その傷、消えるの?

〇〇)全部とはいかないなぁ。特に手首のリスカの跡はね。結構深めにザクッだから

音子)どうしても生きた証なのに隠すんですか?

〇〇)びっくりしちゃうでしょ、こんな傷だらけで痩せてたら

遥斗)あ、そういえば前に警察に声かけれてなかった?

〇〇)DVされてないか聞かれた。体重は誤魔化せないからせめて傷だけ、ね?

ルリ)確かに毎回毎回警察に声をかけられたら面倒くさいね。警察に仕事増やす事にもなるしね

〇〇)そうそう。だから外行く時は傷は隠そうかなぁって思って

音子)傷って大変ですね

〇〇)まーね。まぁでもおしゃれなってるし、手首以外

ルリ)手首はリストバンドでいいんじゃないの?

〇〇)半袖になった時リストバンドだけじゃ隠れないの。二の腕の方までザックリしちゃってるから

遥斗)だから包帯なんだね…けどそれ余計にDVぽくない?

〇〇)え、そうかなぁ?

音子)確かにDVぽいかも

ルリ)どうしたらいいのかしらね。ずっと長袖なんて夏なんてできないし

〇〇)包帯でなんとかって感じかなぁ…もうちょっと太れたらそんなにDVぽくはならないだろうし

遥斗)そうだね

そして楽しい時間を過ごした

皆解散となった

私達以外は

いつも阿鳥くんに家まで送ってもらう

そういう条件で私は外に出れている

体力のない私はいつ何処で倒れてもおかしくない

だから外に行く時は仕事以外絶対に誰かと一緒じゃなければならない

〇〇)いつもごめんね、阿鳥くん

遥斗)全然大丈夫だよ。もっと〇〇ちゃんと話せるから嬉しいよ

〇〇)阿鳥くんは優しいね。あはは、なんですぐに振られちゃうのかな?

遥斗)俺が知りたいよ…多分つまらないから、かな?

〇〇)え、つまらない?

遥斗)ほら、サックス1筋だったから

〇〇)えー、そうかな?あ、でも音楽好きな人なら長続きしそうだね

遥斗)確かに…

〇〇)次の人は長続きしたらいいね

遥斗)本当にそうだよ…3時間はもう二度と嫌だよ

〇〇)3時間はすごいよね

阿鳥くんは今、付き合っている人がいる

今度は長続きすればいいのにね、本当に

やばい、息が荒くなってきた

遥斗)疲れてきた?

〇〇)ちょっとだけね

遥斗)休める所無いしなぁ…よしおいで

そう言って阿鳥くんはしゃがんでおんぶするよと態度で示した

〇〇)恥ずかしいんだけど?

遥斗)また倒れたらどうするの?

〇〇)背に腹はかえられぬ…か

私は仕方なく阿鳥くんにおんぶされた

遥斗)大丈夫、どっか痛い所ない?

〇〇)無いよ。懐かしいなぁ、昔よくお父さんにしてもらってた

遥斗)そうなんだ

〇〇)重くない、私?

遥斗)軽すぎてびっくり

〇〇)そうだろうね…身長150cmに対して体重は35kg。もうちょい太らないとね

遥斗)せめて40kgはいってね?

〇〇)うん。もう倒れたくはないなぁ。病院、うるさいもん

遥斗)そんなにうるさいの?

〇〇)私、最初は一般病棟だったんだけど途中精神科病棟に移ったから…

遥斗)なんか静かなイメージだけどな、精神科

〇〇)逆なの。幻覚とか幻聴とかある人いたりとか帰りたいって騒ぐ人もいるから

遥斗)それはしんどいね…

〇〇)また倒れたら精神科連れて行かれるかもしれないから嫌だなぁって感じ

遥斗)健康なのが一番いいよね

〇〇)そうだね……。けど阿鳥くんの背中に乗れるならこのままでもいいかも

遥斗)何言ってんの?もっと体力も体重もつけないと老後大変な事なるよ

〇〇)………。うん、そうだね

私は阿鳥くんにより密接した

遥斗)どうしたの?

〇〇)なんか、誰かの温もりを感じたかった…

遥斗)そっか

〇〇)誰も居ないね

遥斗)もう夜だからね

〇〇)阿鳥くん、もうあっちには行かないでね

遥斗)え?あっちってどこ?

〇〇)あれ、何処だろ…。けどなんか…遠い所

遥斗)遠い所ね。大丈夫だよ、遠い所に行く予定無いから

〇〇)うん…約束だよ

何処だろ、あっちって…

遥斗)そういえばよく不思議な夢を見るんだよね

〇〇)あ、私も

遥斗)なんかね、ホテルで働いてるんだけど職場の制服とは違うし音子ちゃんとかもいるんだよ。大正時代みたいな制服だったし

〇〇)え、全く一緒なんだけど…

遥斗)え、本当?

〇〇)本当だよ。なんなら阿鳥くんと友達になる前に見てた。音子ちゃんは出会う前から

遥斗)予知夢…ではなさそうだし

〇〇)何なんだろうね。けどなんか暖かかった

遥斗)そうだね

そして私達は家についた

お母さん)おかえりなさい。いつもありがとうね、遥斗くん

遥斗)いえいえ、大丈夫ですよ。では失礼します

〇〇)阿鳥くん、またね

そして私達はお別れした

???)〇〇さんですか?

お母さん)はい、そうです

〇〇)こんばんは

お母さん)ほら、テレビの人来るって言ってたでしょ?

〇〇)………。あ、言ってたね

テレビの人)△×テレビのものです

〇〇)〇〇と申します。この度はご足労いただきありがとうございます

お父さん)俺達をテレビに出てほしいんだって

テレビの人)どうですか?

〇〇)顔に引っかき傷、手首から腕にはリストカットの痕、首には首吊った痕があります。それでもいいのなら出ますけど

テレビの人)それを承知で来てます

お母さん)断りたかったら断っていいのよ。私達だけで出るから

〇〇)お母さん達と一緒なら出ます

テレビの人)ありがとうございます


私は音子ちゃんに電話をした

音子)もしもし、〇〇さんですか?

〇〇)そーそ、〇〇だよ。ねぇ、聞いて〜!

音子)どうしましたか?

〇〇)あのね、テレビに出るの

音子)まじですか?

〇〇)マジ。お母さんとお父さんと一緒に

音子)絶対に見ますね、テレビ

〇〇)ルリちゃんにも阿鳥くんにも見てもらいたいな〜

音子)皆で集まってリアタイしましょ

〇〇)いいね、それ!

音子)誰の家に集まります?

〇〇)私が言い出しっぺなんで私ん家はどう?

音子)いいですね、〇〇さんの家探検したいです

〇〇)え〜、いいよ〜!

音子)じゃぁ二人にも連絡しましょう

〇〇)うん!

ルリちゃんも阿鳥くんもリアタイしてくれる事になった

てかなんで私なんだろう

お父さんとお母さんだけなら今までいっぱいあったのに

最近ちょっとずつ絵が売れてきた

それでも有名とは言えない

〇〇)お母さん、なんで私もなの?

お母さん)テレビの事?

〇〇)うん。お父さんとお母さんだけならいっぱいだったのになんでかなぁって

お母さん)どっかから情報が漏れてね、〇〇が自傷行為しながら絵を描いてることがテレビの人に伝わったの

〇〇)なるほどね〜。自傷行為しながら絵を描いたのが珍しいのね。視聴率取れやすそうだし

お父さん)最初それ聞いたとき、追い返そうとはしたんだがなぁ

〇〇)テレビの人が食い下がらなかったと?

お父さん)そうなんだよ

〇〇)私は…この傷が、私の生き方が誰かの命を繋ぐきっかけになればなぁって今は思ってるから

お母さん)昔は思ってなかったのね。なんでそう思えたの?

〇〇)阿鳥くんが傷とかは頑張った証だって言ってくれたんだ〜

お母さん)〇〇…阿鳥くんに恋してる?

お父さん)はぁ!?

〇〇)してるよ、でも失恋してるからいいの

お母さん)あ、彼女いたわね…

〇〇)うん、いたよ。今回は長続きすればいいんだけど

お父さん)とっかえひっかえ?

〇〇)なんかすぐに振られるらしい

お母さん)顔はいいけど性格に難有り?けどいい子そうに見えるけど…

〇〇)あー、阿鳥くんはサックス一筋だからつまんないらしいよ。阿鳥くんが言ってた

お父さん)なるほどなぁ

お母さん)何かを一途に努力するのはいいと思うけどなぁ。イマドキの子は色んなのとを話す子が好きなのかしらね?

〇〇)わかんない。私も絵一筋だから

お父さん)そうだな、〇〇と阿鳥くんはいいペアになりそうだけど

お母さん)そうね

〇〇)私は阿鳥くんが幸せならいいよ、別に

お父さん)なぁ、お母さん?

お母さん)なぁに、お父さん?

お父さん)どうして〇〇はこんなに優しいんだ?

お母さん)え、才能?

〇〇)親ばかすぎでしょ…てか私は優しくないよ。ただ、自分の欲望に忠実なだけ。阿鳥くんの方が何百倍も優しい

お父さん)そうかぁ?

お母さん)そうとは思わないけど?

次回、テレビ

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