〜キスから先に行けないfjswの話〜
第2話より抜粋
リンスを指に馴染ませていると、ふっと大森の首筋が目に入った。
下を向いて瞳を閉じている姿はいつもよりも無防備に見える。
濡れている髪をかきあげるようにリンスを塗ると白い首筋がよく見えた。
今、首にキスをしたらどうなるだろう。
驚かれるだろうな。
下手すると怒られるかもしれない。
そう思いながらも藤澤は首元に顔を寄せると、ぐっと唇を押し付けた。
大森は少し肩を跳ねらせると、ピタッと固まった。
藤澤が唇を離してもその姿勢のまま動かない。
もう一度、首筋にキスをすると大森が小さく息を吐いた。
それが、やけに焦燥感を煽った。
今すぐ、押し倒して好き勝手したい
藤澤は剥がれそうになる良心を保とうと深呼吸をした。
息を吐いてからぱっと顔を上げると大森と目が合った。
「…りょうちゃん」
大森が泣きそうな声で名前を呼ぶ。
脳がぐらりと揺れた。
藤澤は大森の肩を掴むとほぼぶつかるようにキスをした。
歯がぶつかり合うのも気せずに、強引に舌を口内に入れ込む。
大森が慌てたように、藤澤の胸をぐっと押す。
藤澤はその手をぎゅっと握って押さえた。
舌の先で上の歯をなぞる
大森がくぐもった呻き声を上げて顔を後ろに引いて逃げた。
唇が離れると今度は首にキスをした。
「は…、あ、」
大森の口から吐息混じりの甘い声が出る。
次に腰を抱き寄せながら、鎖骨を軽く噛む大森の身体がふるふると震えた。
「りょうちゃん」
「ま、まって…」
藤澤は強引だと理解しながらも大森の制止を無視をした。
欲望が抑えられない。
自分でも驚く程に溢れて止まらない。
鎖骨から、胸元、お腹とキスが降りていく。
大森もこれ以上はまずいと思ったのだろう。
本腰を入れて制止した。
「りょうちゃん!!」
「ベッドいってから!!」
「うん、分かってる」
藤澤は返事はしたものの顔を上げずに腰にキスをした。
そして大森の下に顔を近づけた。
大森が息を飲む気配がした。
コメント
7件
いや、抜粋ありがたいです。本編で最高に楽しんだものをこっちでも味わえるなんて… 全話楽しませていただきます‼
いやぁ!!いつものお話でただでさえ素敵なお話を書かれているのに…こんなにも素敵なお話を書いていただけるなんて…✨好きです!!(?
見るの遅れました! 初コメです!! 書き方もう大好きです、!✨️