コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
💚「これでも喰らえぇぇぇぇ!!」
俺は、手に持っていたメガホンを怪獣に向けて叫ぶ。
メガホンは開口部を中心に光を集めているようだった。
こいつ、ビームでも出す気だろうか。
手の中にあるメガホンに光が集まっているのが、振動を通して伝わってくる。
どうなるかわからないけど、なんとかなりそうな気がして、そうなることを信じた。
すると、辺り一体に黒い雲が立ち込め、緑に光る稲妻が怪獣めがけて落ちていった。
眩しさのあまりに目を細めると、ギャオォォォ、という悲鳴と同時に怪獣は消えていた。
💛「すごいよ、ぷーのすけ!これは俺惚れたわ!w」
💙「なにそれ、ぷりちゃん、めっちゃかっこよかった!!!」
地面に着地すると、飛び跳ねてはしゃぐあっきぃと、目を輝かせてガッツポーズをしながら俺を見るちぐが待っていた。
一回のジャンプの間に、いろんなことが起こりすぎて頭が爆発しそうだ。
さっきまでの黒雲が嘘であったかのように、怪獣の立っていた周辺には、鮮やかな緑の芝生に梅雨がキラキラと光っていて、雲の隙間から光が差していた。
💚「なんかようわからんけど、綺麗やなぁ」
そして俺は、視線を彼に向けた。
💚「そんで、これはどういうことなん?ちぐさ」
キツめの俺の視線とは対照的に、彼は照れくさそうに
💙「えっとぉ、、、、正義のヒーロー、みたいな?」
といい、えへへと首を傾げた。
💚💛「はい?」
ちぐの言葉に、耳を疑った。
が、変身して怪獣を倒した一連の流れからするに、一理ある気もするが、ようわからん。
あー、考えるの放棄したくなるわ。
あっきぃも目を点にして、ちぐがしていたように首を傾げた。
あかん、あっきぃが頭の回転追いつかなくて石になりそうや。
ふと、足元が暗くなっていくことに気づいてあたりを見回す。
なんや、急にまた黒雲でも来たんかと思いきや、空の上に現れた巨大な物体に、俺は絶句した。
あれは雲なんかやない。
逆光で見えにくいが、飛行機やロケットを思わせる機体と翼。
間違いない、宇宙船や。
宇宙船は、ちょうど俺らの真上に停止するとそこから緑色の光の帯を地上に下ろしてきた。
あっきぃに視線を送ると、さらに目を点にさせ、腰を抜かしている。
いつもの大声は、想像を絶する光景に引っ込んでしまったらしい。口が半開きだ。
ちぐは宇宙船に驚く様子もなく、俺たちの方に手を伸ばした。
💙「ちょうど迎えがきた。ぷりちゃん、あっきぃ、一緒に来て。詳しいことはそこで話すから。」
それから俺とあっきぃは、ちぐに連れられて、巨大な銀色に光る宇宙船に吸い込まれた。