テラーノベル
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朝。
いつも通り、
起きる前に声がある。
紫:おはよう、桃
桃:……あ、おはよ、う
声が、薄い。
紫:うん、おはよ。今日もかわいいな。
桃:……うん
**考えずに**返事をする。
赤:今日は何も予定入れてないからな
赤:安心して
桃:……そっか
安心、という言葉が
**どういう感情か、わからない。**
黄:ね、桃
黄が顔を覗き込む。
黄:今、なに考えてる?
桃:……え……
数秒、沈黙。
桃:……なにも……
本当だった。
紫:微笑
紫が笑う。
紫:それが一番
ーーーー
日中。
誰かが、必ず触れている。
頭。
手。
背中。
桃:(……重い)
そう思った瞬間。
(……違う、重くない)
(……守られてる)
——**訂正が、癖になる。**
水:桃くん、かわいいね
桃:……うん、
否定しない。
肯定もしない。
赤:返事、減ったな
赤が言う。
緑:必要なことだけでいいよ
緑:疲れるでしょ
赤:……そっか……
ーーーー
夜。
灯りが落ちる。
紫:怖い?
桃:……わからない
紫:そっか
紫:じゃあ、大丈夫だ
その瞬間。
桃の中で、
**なにかが、ぷつっと切れる。**
桃:……ねぇ……
全員が、反応する。
桃:……俺……
言葉が、続かない。
黄:桃桃?
桃:……俺、ここにいる?
沈黙。
赤:……いるよ
桃:……じゃあ……
ゆっくり、瞬きをして。
桃:……俺って、なに……?
空気が、凍る。
水:桃くん、それは……
紫:もういいよ
紫が遮る。
紫:考えなくていいから
桃:……あ……
その一言。
**それ以上、何も出てこない。**
ーーーー
翌日。
桃は、
自分から何も言わない。
紫:お水
桃:……あ
赤:口、開けて
桃:……あ
水:眠る?
桃:……あ
緑:うん、いい子
黄:えらいね
桃://コクッ
**「あ」しか、出てこない。**
桃:(……楽……)
思考が、ない。
怖くもない。
逃げたい、もない。
紫:ほら
紫が額に触れる。
紫:静かだね
赤:落ち着いたな
水:やっと、余計なこと考えなくなった
緑:これが、一番安全だね
黄:ね、桃桃
黄が微笑む。
黄:幸せ?
桃:……あ……
少し遅れて。
桃:……たぶん……
全員、安心した顔をする。
ーーーー
その夜。
桃は、
天井を見ていない。
カメラも、
鍵の音も、数えていない。
桃:……あ……
それが、
最後の「自分の音」だった。
**壊れたけど、暴れなかった。
壊れたけど、泣かなかった。**
だから誰も、
「間違えた」とは思わなかった。
紫:これでいい
赤:完璧だ
——桃は、
**守られたまま、空っぽになった。**
,,,,Thank you for reading,,,,
この物語も終盤戦!
いつも見てくださりありがとうございます…!
ラストスパート頑張ります…!
Next…♡600⤴︎
コメント
2件
みんなと桃くんの会話が見れて嬉しい! やっぱり紫くんはメンヘラ製造機っぽいなぁーてなった笑 柔らかい声だからなおさらそう感じるのかも!!