(主の声)あと少しで100人フォロワー様いく〜よっしゃああ!てか地震あったんだって?私ふつーに寝てた
GO!
「…なんで、僕も来ないといけないの」
暗くなった空の下、俺の隣を歩くおんりー…いや、俺の姿をした星川おんりーが言った。
「別にええやん!だって俺家で1人とか無理やで」
俺がそういうと、おんりーは仕方なさそうに目をふせる。
「お母さんそのうち帰ってくるって」
「それまでが寂しいもん!ちゃんと俺のお母さんに許し貰ったし、明日土曜日だし、いいやん?」
おんりーがじっとこっちを見てくた。
「……なんや?」
「なんか、ややこしいなぁって思って」
……何今更言ってんの。
「自分が目の前で喋ってるってホラーじゃん、もぉやだ…」
「え、おんりーホラー苦手なん?」
そう言うとおんりーはあからさまにびっくりとした顔をする。
「そ、そんなわけないし」
声震えてるで。
一つ一つの反応が物凄く可愛ええ。
なんや、こういう先輩珍しいんちゃう?『おんりー』として話してれば、もっと可愛ええんやろうな。今は俺の姿だからなんとも言えないけど。
「あ、着いた。鍵、鍵…」
そう言っておんりーは自分の鞄から鍵を出す。
キラリと鍵を光らせ、カチャリと音を鳴らしてドアが開く。
廊下には暗闇が広がっている。
「やっぱ、お母さん帰ってないかあ」
「あ、ちょっと待ってや!」
ずんずんと進んでいくおんりーを追いかける。
パチ、と音を立てて明かりがついた。
朝も思ったけど、綺麗な部屋。
「ご飯は…何がいい?」
え、おんりー作れるの。
「…んー、パスタ!」
「おっけ〜」
ガチャガチャと鍋を取り出し、おんりーはパスタを作り始めた。
「……なんで、おらふくんそんなに見るの?」
「だって、俺いつも作ってもらってばっかりやったから気になる」
「へえ」
だからと言って真隣で見ないで、なんか照れるから、とおんりーに言われ、椅子に座り、おんりーの背中を眺める。ま、俺の姿やけど。
なんかええなあ。毎日おんりーにご飯作ってもらいたい。
絵の具のように、俺の心に淡いピンク色が溶け込んでくる。
なんやろ、この気持ち。
「出来たよ!」
そう言っておんりーは沢山のパスタを皿に盛り付けて渡してくれた。美味そう。
「いただきます!」
ん、美味い。
俺が笑うと、おんりーもにっこりと笑った。
「……いやなんで、寝るのも一緒なの!?」
俺の隣で、おんりーが言う。
今、俺とおんりーは同じ布団にくるまっている。
「だって、1人嫌やし?ww」
「子供じゃないでしょ、もぉ…」
仕方ない、とおんりーは目を閉じた。
「……おんりー?」
「…………」
「おんりー」
「……………」
え、もう寝た!?
なんや、普通寝る前にスマホつつくやろ。
……あ、そうや、おんりーのスマホ勝手に見たろ。
え、ロックかかってないんや。プライバシー大丈夫なんか?
……へえ、毎日日記書いてんや?あ、写真も貼ってある。マメやなぁ〜。
服の上からでもわかるほどのムキムキな人、サングラスかけてる人、ピンクの髪の人との写真がほとんど。ガラ悪くね!?wwいや、いい人なのかもしれんけど。
何となく嫉妬。この中に俺の写真も沢山混ざるようになったらええなあ。
「起きて!おらふくん!」
おんりーにゆり起こされて目が覚めた。
「ん…ぁ、おはよ、おんりー…って、おんりー!?」
元に戻ってる!?
鏡を覗き込むと、俺も『おらふ』に戻っていた!
「なんや、もうちょっと入れ替わってても面白かったのに」
「物騒なこと言わないでよ〜、おらふくん」
ふは、冗談やって。
「あ、おんりーさ?」
「ん?」
「俺のこと『おらふくん』じゃなくて呼び捨てでええよ」
「ええ?」
呼び捨ての方が距離近まるやん、うん。
「え、ええーっと、おらふ……//」
え、なんでこれだけで真っ赤になるん!?反則やろ!!!!
「…やっぱ、恥ずかしい……
(/// ^///)」
「ええ…?wwあ、じゃあ、『おらふん』って呼んで!!」
「…おらふん」
真っ赤な顔でおんりーがこっちを見てくる。身長的に俺の方が上だから、上目遣いになっている。
「……なんで、おらふんそんなにうろたえてるの?」
やばい、やばい!破壊力がまじやばい!!
俺、出会って1週間も経ってないのにやられてんじゃん!!と、今更気づく。
不思議そうな顔でおんりーがこっちを覗き込んでくる。やめろ、まじで今はやばいから!!
変なの、とおんりーが苦笑した。
……あ、今、完璧落ちたわ。まじでどうしよ、俺。
コメント
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想像したら殺傷能力高い
いやー破壊力えぐぅ 可愛いぃ 尊いぃ 続き楽しみにしてます♪