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メロがウサギ化!?
――地獄の倉庫。
レロは棚の前に立ち、地獄アイテムを一つずつ手に取りながら仕分けしていた。
珍しく集中しているその背中に――
『お兄様ぁぁぁぁ!!』
「うわっ!?」
勢いよく飛びついてきたメロの衝撃で、レロの体が棚にぶつかる。
ガタン、と嫌な音がして、上に置かれていた小箱が傾いた。
「ちょ、待っ……!」
紫色の光が弾け、ふわりと煙が広がる。
「……あ」
煙が晴れた瞬間、そこにいたのはメロだった。
ただし、その頭には白いうさ耳、背中には小さなうさ尻尾が生えている。
『…………』
一拍の沈黙。
「……メロ、大丈夫?」
そう声をかけた時には、もう遅かった。
『え……?
……えっ!?』
メロは自分の頭に触れ、指先に伝わる感触に目を見開く。
『な、なな……!?
こ、これ……耳ですの!?』
驚いた拍子に、うさ耳がぴくっと跳ねる。
続けて背後を確認し、尻尾を見つけた瞬間――
『なっ……!?
し、尻尾まで……!?』
「……だから言ったでしょ」
レロは深くため息をつく。
「急に飛びついてくるからでしょ……」
『ぐっ……』
メロは悔しそうに唇を噛み、レロを睨みつける。
『そ、それは……!
お兄様が一人で黙々と作業していらっしゃるから……
少しくらい構って差し上げようと思っただけですのに……!』
「結果がこれ」
『ぐぬぬ……!!』
拳をぎゅっと握りしめると、感情に合わせてうさ耳がぴこんと立ち、
尻尾が小さく揺れる。
「……その姿で怒られても」
レロは視線を逸らしつつ、ぼそりと呟く。
「正直、可愛いだけなんだけど」
『なっ……!?』
メロは一瞬言葉を失い、顔を赤らめる。
『そ、そんな……失礼ですわ!
私はいつでも気品ある淑女で――』
耳が、しゅん、と伏せられる。
『……うぅ……』
「……元に戻すから」
レロはしゃがみ込み、手を差し出す。
「じっとしてて」
『……約束ですわよ?
この姿……その……あまり人に見せたいものではありませんもの……』
そう言いながらも、
無意識にうさ耳が、レロの指先へとそっと寄っていった。