力とは何か?
…。
とある天空に浮かぶ巨大な島『ヴァレス』。街になっているが、どこも崩壊しており人が住んでいる気配は全くない。
しかし、そこに赤いコートを着た赤髪の男と紫色の髪をした魔女が立っていた。
???「ねぇ。ラゼク。あなたは一体何を求めてる?」
ラゼク「何を求めてる?…ふん。知れた事を。今求めている事は貴様をこの場から消す事だけだ。ラグロット・デヒーテ。」
ラグロット「あら?酷い事言うわね。もう少し打ち解けてくれてもいいのにね。」
ラゼク「冗談だろ。貴様の目的はヴァレスに眠る『宝杯(ほうはい)』だろ。」
ラグロット「あーあ。とっくにお見通しってわけね。ねぇ。素直に渡すつもりはないのよね。」
ラゼク「無論だ。どうしても欲しいなら俺を殺してからにしろ。」
ラゼクとラグロットはお互いの力を持って殺し合いをした。その時間…なんと15秒‼︎ラゼクは圧倒的な力でラグロット・デヒーテの腕を吹っ飛ばすとラグロット・デヒーテは空間を裂いて逃げてしまったのだ。
ラゼク「…ふん。腰抜けが。貴様など殺す価値もない。」
ラゼクはその場を立ち去り、ヴァレスの中心にある古城へと入る。王室の扉を開けるとラゼクは王座へと座る。
???「兄さん。」
正面の扉からラゼクと同じ赤のコートを着て赤髪の女の子が入ってくる。
ラゼク「ライラか。」
ライラ「兄さん。また、戦ったの?」
ラゼク「ああ。俺はヴァレスの宝杯とお前を守る使命があるからな。その為なら誰でも殺す。」
ライラ「ごめんね。兄さん。私…力が…。」
ラゼク「何も言うな。」
ライラ「…。このヴァレスの生き残りは私達だけになってしまったね。」
ラゼク「ああ。そろそろ部屋に戻っていろ。見張は俺がする。」
ライラ「うん。無茶だけはしないでね。」
ラゼクは頷(うなず)くとライラは王室を後にして部屋へと戻っていく。
力とは何か?
…それは己の大切な者を護る為である。
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