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‘「 あの星,なんていうの? 」’
小さい頃に母に尋ねた。
‘ アンタイル ’
母はそう答えてくれた。
‘ 星言葉は,情熱的って意味なんだって。 ’
答えてくれた母にぴったりの星言葉だった。
いつも優しくて,愛のある叱り方で,そんな母を嫌いになんてなったこともなかった。
むしろ,大好きだった。
あの星も,母のことも。
10年前の母の誕生日。
どうしても花束をあげたかった。
母が大好きなヘリオトロープの花の。
花言葉が情熱の。
頑張って小遣いを貯めて,
小さい花束だったけれど母は喜んでくれた。
その5年前。
父が他界した。
飲酒運転の自動車にはねられたらしい。
ぐしゃぐしゃになった母への花束。
父があげられなかった分まで花束をあげたかった。
なのに,母も俺の前からいなくなってしまった。
1ヶ月前の母の誕生日。
その日は母の帰りが遅かった。
メールには既読もつかない,
電話には出ない。
そんな時に,救急車のサイレンが外で響いていた。
まさかと思い,信じたくないことを頭に過らせて,救急車のサイレンの方向へ向かった。
そこには,見たくもない,母の姿があった。
黄 「か”あさんっ!!」
ゞ 「かあさんっ!!,」
もうその時から諦めていたのかもしれない。
俺が用意した花束は,どこに追いやればいいのだろう_。
そんな人生に絶望していた時に,
1人の男と出会った。
“ アンタイル ” 完