個人的に元貴くんには
長男→兄ちゃん
次男→あんちゃん
って呼んでて欲しいって 謎の願望がある
はいてことでどうぞです
本編です
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元貴視点
ガチャっ
母「えっどうしたの…」
元「久しぶりに早くお風呂入りたくて…」
母「そっか、お風呂湧いてるよ」
元「うん、」
若井が毎日来てくれてちょっとだけど勇気出してみようって
部屋から出た
日があるうちに出れたのは10日ぶり
久しぶりだけどいつも通りで心地がいい
ちょっとずつだけど
僕なりに頑張らないと
元「ねぇ、今日ご飯こっちで食べるね」
母「うん」
お母さんは何かあったって
分かってるはずなのに別に
何も聞いてこなくて
それが優しくて暖かい
僕が頑張ろうって思ってたのに
嵐は急にやってくるもので…
兄「ただいまぁ!!」
元「うげっ」
聞き覚えのある声
連絡なんて無かったはずなのに
帰ってきやがって……
母「えぇ……おかえり……」
ほらお母さんも困ってんじゃん
母「帰ってくるって言ってたっけ…?」
兄「いや?出張で近く来たから」
兄「ほら!!宿代減らすためにさっ」
兄「大丈夫だった??」
母「大丈夫だけど… 」
母「ご飯はお父さんと元貴のしか
準備してなくて」
兄「それならもう食べて
きちゃったから平気!!」
兄「てゆか元貴部屋からでれてるの?」
兄「成長だなぁあんちゃん嬉しい!!」
元「うるせうるせ」
帰ってきたのは7個上の兄
今は家出て仕事してる
中学のとき僕を殴ってきたのもコイツだ
でも小さい頃はお姫様扱いしてきて
ウザかった
持ち前のワガママは絶対コイツのせい
何かと気にかけてくれるから
割といい兄なんじゃない
元「なんで急に帰ってくるのさ」
元「あんちゃん別にスマホ持ってない訳じゃないでしょ」
できるだけ前みたいに過ごす
あんちゃんにはいつも気にかけて
もらってるから
今回も頼ってばかりではいられないのだ
あんちゃんには仕事もあるし
僕の人生相談に乗ってる暇はない
兄「何だよ愛しの弟に逢いに
来たってのに」
7個離れてるだけあって見てわかる溺愛
歳が離れた兄弟は可愛くて
仕方ないものらしい
元「ごちそうさま」
母「はーい、食器運んでもらってもいい?」
元「うん」
ご飯食べ終わって食器の片付けしてると
あんちゃんがこっちきて
兄「あとで俺の部屋おいで」
兄「何かあったんでしょ」
すぐに見抜かれた
呆然としちゃって何も言えないでいると
兄「大丈夫笑」
兄「別に元貴のこと責めたいわけ
じゃないから笑」
兄「たまにはあんちゃんに 甘えていいんだぞ??」
元「わかった…これ終わったらあんちゃんの部屋行く」
兄「うん、大丈夫」
そう言って頭を撫でられた
こゆときだけ兄貴なのズルい
元「ぉじゃましまぁす……」
恐る恐るあんちゃんの部屋の扉を開ける
専門学校に進学して家を出たから部屋に入るのは4年振りとか
ちょっときんちょーする…
何言われるかわかんないのも
原因の一つかな
兄「そんな恐れなくても笑」
兄「変なのは全部捨てましたァ」
こっちの気も知らないで話やがって
兄「んで、何があったよ」
兄「どうせバンドのことでしょ」
元「ぅん…」
もうそこまでお見通しかよ
隠せることなんもないじゃん
兄「元貴はやる気がすごいもんなぁ」
兄「着いて来れる人も多くないよ」
あんちゃんが優しくてちょっと嬉しい
でも何話されるかわかんなくて怖くて
自分のことなのに全然わかんない
兄「あんちゃんは元貴が羨ましいなぁ」元 「なんで…?あんちゃんみたいに真っ当に生きてる方が立派だよ」
兄「俺は夢を追うままに走り続ける元貴は格好いいと思うけどな」
兄「そのままでも大丈夫だよ」
兄「話してみな?」
元「あんちゃん…」
元「バンドね、解散なんだぁ…」
元「僕がハードに組みすぎちゃって」
元「相手の子は別にプロなんか目指してなかったんだって… 」
元「僕が苦しめちゃってたのかなぁ」
元「そのうち若井も離れていっちゃうのかなぁ」
元「だったらもう関わりたくないよ」
元「どうせ離れるならなんで人は繋がりを求めるの?」
元「もう嫌だよ」
元「今の僕には何も出来ない」
あんちゃんになら話してもいいかなって
思っちゃった
兄「そっかそっか」
兄「元貴も大変だよね」
兄「あんちゃんよりずっと頑張ってる」
兄「努力してる」
兄「ただ人よりちょっと早いだけなんだよ」
兄「色んな人のペースがあるからさ」
兄「その子に将来のお話はちょっと早かっただけだよ」
兄「元貴にはもっと寄り添ってくれる人がいるよ」
兄「ちょっと縁がなかっただけだ」
兄「だから大丈夫」
兄「誰も元貴のこと責めたりしないよ」
元「そう…なのかな……」
元「僕のままで…いいのかな…ぐすっ」
兄「うん、大丈夫」
兄「胸張って生きな」
兄「まだ人生始まったばっかだ」
元「ひぅっぐすっ」
兄「ほら、大丈夫だから」
兄「元貴は頑張ってるもんなぁ」
兄「ちょっと疲れちゃったんだよな」
元「んっひくっ」
兄「若井くんもきっと大丈夫」
やっぱりあんちゃんには敵わないや
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はい、とんでもなく久しぶりな気がする
頑張ります