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omegaverse ―第二の性―【☽】

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omegaverse ―第二の性―【☽】

17 - 第17話

♥

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2022年10月01日

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jkside


急に抱きしめたのに、ちょっともがいただけで、ヒョンは大人しく僕の胸に収まってくれた


ぴたっと僕の胸元に頬をくっつけて、背中に腕を回し、優しく撫でてくれている


あんな素っ気なくしちゃったのに、怒りもしないで心配してくれてるんだろうな、と好きが溢れてきた


🐣「ぐが、、どうしたの?僕なにかしちゃったかな?」


小さな子供に言うように優しく問いかけてくれるヒョンの、髪をそっと撫でる


🐰「ちょっと、、今日αの奴がΩに乱暴するかもって話聞いて、、、不安になった、

ヒョン待ってるって言ったのにいないんだもん、、」


ヒョンの名前を出されたことは言えなくて、それっぽい理由付けをしてしまう


でも、心配で仕方なかったのは本当だ


🐣「そっか、、ごめんね、、また心配かけちゃったね。もう大丈夫だよ、僕ここにいるから」


‘相手にされてないんじゃない?’


僕をあやす様に言うヒョンに、子供扱いされてる気がして、また昼間の男の言葉が浮かんだ


🐣「ちょ、、ちょっと、、くるし、、ソファ座ろ?、、ね?」


無意識に腕に力を込めてしまっていたみたいだ

くぐもった声でヒョンが言うから少し隙間を作る


🐰「ヒョン、、」


でも僕は、座ろうと言うヒョンの言葉を無視して、


後ろにあった壁に、彼がどこも打ち付けないように注意しながらそっと押し付けた


🐣「ぐ、、ぐが、、、?」


体を少し強ばらせて、いつになく不安気な目でこちらを見つめてくる


🐰「ねえ、、、僕のこと、、まだ好き、?

ヒョン、、教えて、、?」


驚いたように目を丸くするヒョン。


教えて、と言いながら答えを聞くのが怖くて、少し顔を傾けてヒョンの唇を塞いだ


🐣「ンッ、、、ン、、、」


肩を押さえつけて逃がさないようにして、その柔らかさを味わっていると


ヒョンがもがいて僕を引き剥がす


🐣「ンはぁっ、、、、はぁ、、、ぐがっ、、おちついて、、ね、きいて?」


話そうとしてくれてるのに不安が襲って、

僕はヒョンの足の間に膝を差し入れてできる限りくっつこうと頭を抱いた


🐣「ぐが、、そんな不安にならないで、、」


逃げ場ひとつ与えられず、動けなくなったヒョンが、

おずおずと僕の背中に手を回してくぐもった声で言った


🐰「だって、、、だって、、泣

ぼくは、、、ぼくはまだジミニヒョンの番にも慣れていないしつ、、ヒョンより年下で、まだ子供でっ、、、

守りたいのに、、やだ、、、ヒョンが好きなの、、ぜったい取られたくない、、、泣 離れないでよ、、泣」


立っていられなくて、ヒョンに縋り付くように足元に座り込んでしまった


明らかに動揺した様子のヒョンが、少し屈んで僕の髪を撫でて梳いてくれる


🐣「どうしたのグク、、」


困ったように言いながら、僕の頬を手で包んで優しく上を向かせ、


唇を重ねるだけの、長く甘いキスをしてくれた


それだけで僕は満たされた気持ちになって、荒れていた気持ちが落ち着く


🐰「んぅ、、、ぐすっ、、、ごめっ、、なさい、、泣」


🐣「ぐが、、思い出してよ、、初めて僕のこと助けてくれた時のこと。あの時こんな優しい子に助けて貰えたんだって安心して、嬉しくて仕方なかったんだよ。


あの時から僕はグクのことしか考えてないよ、、一目惚れなんだから。」


僕の頭を撫でながら、ちょっと考えるように口をつぐんだヒョンを、


僕は涙目で見上げた


黙って次の言葉を待っていたら


小さく息を吐いて、僕の涙を指で拭いながら、目を覗き込むようにしてヒョンが言った


🐣「最近何度もさ、僕みたいのがこんな優しいグクの番でもいいのかなって考えてたんだよ。


でももし、、もし、グガがいいなら、


そろそろ発情期だし、、、その時、僕を番にして欲しい。もうこれからずっと、一生、一緒にいて欲しい。


もう僕にはグクしかいないみたいだから。」


困ったようにそう言って、優しく微笑むヒョンを、まじまじと見つめた


ずっと待ってた言葉を言われて、息が詰まる感覚がする


🐰「ほんき、、なの?」


🐣「うん。僕は本気。」


嬉しくて嬉しくて、僕はヒョンを見つめながら泣き笑いした


🐰「うん、、うん、、僕もヒョンしかいないよ、、もう、、ずっと離さないから。一生離さないから、泣」


🐣「よかった、、グクなら安心だよ、」


すがりついていた身体から、かすかにフェロモンが香り出した


その香りによってゆっくりと欲情させられていく自分の体を感じ、

ヒョンの手を掴んだままふっと立ち上がる


🐰「ヒョン、薬飲まなかったの?


わざと誘ってる?」


🐣「え、飲んだのに、、う、、うそ、、そんなつもりっ、、飲んでくるっ、、」


本当に無意識だったらしく、慌てて逃げようとするから、


🐣「うわぁっ、!!」


僕は笑って彼を引き寄せ、抱きあげた


🐣「お、おろしてよぉ、、」


🐰「だめです。僕今日怖い思いさせられたから、ちゃんと慰めてもらわなきゃ」


🐣「えぇ、、そんなぁ、、せっかく買ってきたのどうするんだよぉ、、」


素直に僕の首根に腕を絡めながらも、不満気に言うから、


頬にちゅっとキスをして


🐰「僕はまずいい匂いのヒョンを食べます。


その後買ってくれたの一緒に食べようね♡」


🐣「もう、、////」


顔を赤らめながらも、不貞腐れてしまったヒョンを、僕は笑って寝室に運んだ




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