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楠木side
アジトでやることも無くぶらぶら遊びに来ていたら何処からか音がしてフラッとその音の方に足を向けた。
楡井side
楡井「…ッ、だから!嫌がってたじゃないですかッ!」
モブ「嫌がってたァ?そんなん何でテメェが分かんだよ?アレか?お前あの女の彼氏か?コォんなナヨナヨした彼氏だったら俺の方が良いと思うけどねぇ?」
ヘラヘラ笑う男達。
楡井「俺は彼氏なんかじゃないです!困ってた人がいたから助けに来ただけです!」
モブ「あぁ?彼氏じゃねぇなら大人しく床とねんねしてろ!」
目の前に迫る拳に俺は目を瞑るしか出来なかった。
?痛みが襲ってこない…?
ゆっくり目を開けると……。
モブ「グッ!は……なせっ!」
楠木『……。うるせぇ、喋んな。』
いつ来たのかも分からないけど……。
楠木さんは右手で男の首を絞め更に宙ぶらりんの状態で保っている……。
このままだと男が死んでしまうッ!でも、声掛けたら俺が死ぬかも……、いや、考える暇なんてないッ!
楡井「くっ、楠木さんッ!やり過ぎですッ!!」
俺が叫べばゆっくりと俺と目を合わせる楠木さん。
楠木『……傷付けた奴に救いなんて…いるか?』
ゾワッとした。
怖くて怖くて……、それでも事態を収集しなきゃならない。
でも、今の楠木さんはあの時のように話を聞いてない……。
どうしたら……ッ!
「駄目ですよ?それ以上したら桜君も梅宮さんも悲しくなりますよ?」
この声はッ!
楡井「蘇枋さんッ!」
蘇枋「ごめんね、遅れて、楡くんは怪我大丈夫?」
楡井「大丈夫です!でも……楠木さんは?」
蘇枋「あー、大丈夫だよ、多分。」
楠木『……チッ、はよどっか消えろカス。』
楠木さんに言われた通り俺に悪態ついていた男たちは逃げる様に走って行った。
楠木side
そのままアジトへ帰ろうとしたら
楡井「あ、あの!!」
後ろをチラ見するとヒヨコ頭の奴が俺を見ている。
楠木『……何だ。』
ビクビクしながらも何か話があるのか知らんが俺は無駄な時間が大っ嫌いだ。
……でも、遥の大切な奴だし……風鈴のヤツだから……。
楠木『言いたい事ねぇなら話し掛けんな、時間の無駄。』
楡井「…ッ、身長体重教えて下さいッ!あと生年月日とか…ッ!あと!えっと、えっと!!」
蘇枋「楡くん、ゆっくりで大丈夫だよ。」
楠木『……は?』
蘇枋「楡くんは好きだな、とか、カッコイイなって人に趣味とか色々聞くくせがあるんです。つまり今回楠木さんに助けられて好意を持った、ってとこじゃないですか?楡くんはいい子なんで出来れば答えてあげてくれませんか?」
蘇枋はニコニコしながら話してくる。
ハァ。
深い溜息をして
楠木『……身長184、最近は知らん。体重は測ってない。誕生日は知らん、覚えてねぇ。コレでいいか?』
面倒事はゴメンだと思いつつタバコに火をつける。
楡井「あ、ありがとうございます!!」
ありがとう?俺に?どうして??
吸っていたタバコを吸わずに火種が落ち、コイツらの理解が出来なかった。
楠木『…ありがとうって、何でだ?』
楡井「え?深い意味は無いですけど、貴方のことを知られて嬉しかったんです、俺も貴方にヒーローになってもらいましたから!」
笑みが…、弟に似てて…ゆっくり手を伸ばすが止める。
違う、この子はあの子じゃない。
楠木『……そうか。楡井って、言ったっけ?』
楡井「はい!」
楠木『お前は強くならんでもいい、お前自身が根は強いから。』
楡井side
え?え?え?
蘇枋「良かったね、楠木さんは楡井くんの事気に入ったみたいだよ?」
楡井「そ、そうならいいんスけど……。」
楠木さんは既に居なくなっていた。
楡井(一瞬優しい顔を見せたけど……実はあの顔が本当の顔??)