テラーノベル
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夜、城の回廊。
月明かりだけが石床を照らしている。
ダイスケは一人で立っていた。
手すり越しに庭を見ている。
夜風が静かに吹く、その時。
💚こんな時間に散歩?
振り向くと、リョウヘイだった。
ダイスケは少し驚く。
リョウヘイは近くまで来て、手すりにもたれた。
💚眠れない?
ダイスケは少し考え、小さく頷く。
リョウヘイは苦笑する。
💚俺も
少し沈黙。
遠くの兵士の足音が聞こえる。
リョウヘイがふと聞く。
💚レンのこと考えてた?
ダイスケの肩がびくっと揺れる。
図星だった。
リョウヘイは笑う。
💚分かりやすいな
ダイスケは目をそらすが否定しない。
リョウヘイは少しだけ真面目な声になる。
💚好きなんだね
ダイスケの目が大きくなる。
言葉が出ない。
リョウヘイは空を見る。
💚俺、聖騎士だからさ、人の表情読むの得意なんだ
少しだけ笑う。
💚レン見てる時、顔が違う
ダイスケは俯く。
耳が少し赤い。
リョウヘイはそれを見て小さく息を吐く。
💚そっか
その声は、少しだけ寂しそうだった。
ダイスケが顔を上げる。
リョウヘイはいつもの笑顔に戻っている。
💚まあ、相手はレンだしな。仕方ないか
軽い口調、でも少しだけ目が遠い。
ダイスケは迷って手を伸ばす。
リョウヘイの袖をそっと掴む。
リョウヘイが振り向く。
ダイスケはゆっくり口を開いた。
🩷…ごめん
小さな声。
リョウヘイは一瞬だけ驚く。
それから、ふっと笑った。
💚なんで謝るの?
ダイスケは言葉に詰まる。
リョウヘイは軽く頭をかく。
それから冗談みたいに言う。
💚俺も、もう少し早く会ってたらな
ダイスケが驚いて見る。
リョウヘイは笑っている。
でもその目は少しだけ切なかった。
💚ま、いいや。レンはいい男だ
💚お前のこと、絶対守る
そしてダイスケの頭を軽く撫でる
💚だから安心して好きになれ
二人で歩く城の中庭。
噴水の水音だけが響いている。
💚さっきの話答えなくてもいいけど
ダイスケは黙っている。
リョウヘイは続ける。
💚レンのことどこまで本気?
少し沈黙。
ダイスケは両手を握る。
それから小さく息を吸う。
🩷…好き
その声ははっきりしていた。
リョウヘイは何も言わない。
ダイスケは続ける。
🩷最初は怖かった。大公子だし、強いし
少し笑う。
🩷でも、優しい
リョウヘイは静かに聞いている。
🩷守るって言ってくれた。秘密も全部
ダイスケは空を見上げる。
月が白い。
🩷俺、家族以外の誰かに守られるなんて初めてだった
リョウヘイの表情が少しだけ柔らぐ。
ダイスケは小さく呟く。
🩷だから、好き、すごく
少し離れた回廊。
柱の影にレンが立っていた。
たまたま通りかかっただけだった。
二人の声が聞こえた。
最初は立ち去るつもりだった。
でも、自分の名前が出た。
足が止まった。
そして、今全部聞いてしまった。
胸が大きく脈打つ。
ダイスケの声。
「好き」
その言葉が頭の中で何度も響く。
信じられない。
ダイスケが。
自分を。
リョウヘイが小さく笑う。
💚レンは知ってるのか?
ダイスケは首を振る。
🩷言えない。迷惑になる
その言葉にレンの眉が寄る。
リョウヘイが聞く。
💚なんで
ダイスケは俯く。
🩷俺、セイレーンだし。 戦争にも巻き込んでる
震える声。
🩷だからレンには幸せになってほしい
レンの胸がぎゅっと締めつけられる。
リョウヘイは少し沈黙してから言う。
💚バカだな
ダイスケが顔を上げる。
リョウヘイは笑っている。
💚レンがそんなことで揺らぐ男に見えるか?
ダイスケは言葉に詰まる。
💚言え
ダイスケが驚く。
リョウヘイは言う。
💚好きなら本人に言え
そして背を向ける。
💚じゃないと誰かに奪われるぞ
冗談みたいな声。
ダイスケは慌てる。
🩷それは…
その時、後ろで足音がした。
二人が振り向く。
そこにレンが立っていた。
月明かりの中。
沈黙。
ダイスケの顔が一瞬で赤くなる。
🩷レン…!
リョウヘイはニヤッと笑う。
💚お、ちょうどいい
レンはゆっくり歩いてくる。
心臓がうるさい。
でも、表情はいつも通り。
ダイスケの前で止まる。
少し沈黙。
そして低い声で言う。
🖤今の
ダイスケの呼吸が止まる。
レンは続ける。
🖤もう一度言って
ダイスケの顔は真っ赤だった。
コメント
2件
もう!! レンレンたら言わせたがりなんだから(ΦωΦ)ふふ 見てるこっち(既に絵が見えてるw)がドキドキしちゃいますね💕