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 前回までのとっても簡潔なあらすじ。

 幽体のジークフリート殿下に、自由に部屋を行き来したくば私に隷属しろ、と進言した。


「おもしろい冗談だ」


 ジークフリート殿下は長い沈黙ののち、恐ろしいほどの真顔でそれだけ仰った。

 しかし残念ながら、私は今回も冗談のつもりはまったくない。

 本意ではないが、至極真剣な提案だ。


「王子殿下相手に、ここまでたちの悪い冗談を申し上げる度胸は私にはございません」


 気が引けつつも殿下をまっすぐに見据えた。


「霊魂の類は自由に空間を移動できない制限がありますが、隷属していただくことにより、殿下の支配権を私が握れます。その上で私が殿下に許可をさしあげることで、制限の打ち消しが可能になるのです」

「……隷属していただくって、奇妙な言い回しだな」

「私も思いました」


 ずれたポイントに****************************

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嫌われメイドですが、王子殿下の恋人役になりました

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