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てんてん
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eros(肉体的な愛)
ねぇ、どうして。
くたりと力なく垂れる腕を掴む。
久しぶりの逢瀬に、バカみたいに浮かれて、
嫌がるのも聞かずに求めた。
いつものように、優しく笑って俺を受け入れてくれて。
その顔を見た途端に、気が狂いそうだった。
常になにかに飢えているかのような、飢餓感はこれだったのかと、その答えが目の前にあった。
ちょっと待って。と
落ち着いてよ。と
なんども。なんどか。聞こえた気がしたけれど、
音としては認識していても、意味は理解できていなかった。
ただただ自分の欲を優先した。
やだっ、やめて。と言われたところで、
止まることのない、醜い欲望。
それでも、最後は俺を全て受け入れて、嫌がるのさえも俺の欲を掻き立てる材料でしかなく。
意識を飛ばすまで、いや飛ばしても、俺の欲望の捌け口にしたんだ。
ガツガツと打ちつけて、お前を全て暴いて、曝け出させて、刻み付けても、
身体中全てで俺を受け入れて、心のうちも逆に呑み込まれるようで。
もはや、どちらの欲が溶けているのかわからないほど、睦み合って、果てた先はこの世の地獄か天国か。
ねぇ、どうして。
優しいとは決して言えない行為の痕が残る体を、エロスが抜けた感覚で見やる。
意識を手放した体は力なくそこにある。
もっともっと、優しくしたいのに。
優しさではお前が手に入らない焦燥に駆られる。
でも君は、目を開けて、俺に焦点が合えば、嬉しそうに微笑むだろう。
柔らかく薄く目を細めて、いつものように。
ねぇ、どうして。
君はいつもそんなに綺麗なんだろう。
君の強さはどこにあるんだろう。
ねぇ、教えて。
君は俺をまだ必要としてくれる?
コメント
1件
いやあ、読んでるこっちの息が詰まるようなエピソードでしたね…「ねぇ、どうして」の繰り返しが、欲望のあとの虚無と後悔と、それでも相手を求めてしまう矛盾をぐっと炙り出していて。特に「優しさではお前が手に入らない焦燥」という一文、自分を制御できないもどかしさが痛いほど伝わってきました。最後の問いかけで、はたして相手は必要としてくれるのか、その答えが気になります。