ある日……関西の狂犬と呼ばれる末澤誠也は、楽屋にひとりでいた。
ふと机に目をやると、そこには見た目は“イチゴ味の飴玉”のようなものが置かれていた。
「……イチゴ味の飴か?ちょうどええやん。小腹空いてたし、いただきます。」
そう呟き、パクッと口に入れる。
その瞬間、誠也の目の前がぐるぐると回り始めた。
「なんや……これ……!!」
目を開けた時、世界が少し大きく見えた。
いや……違う。
自分の体が小さくなっていたのだ。
「えっ……えぇぇぇぇえ!?なんで、俺、小さくなってんねん!!」
慌てて騒いでいると、楽屋の扉が開く。
そこに入ってきたのは佐野晶哉だった。
『誠也く〜ん。って……えっ、誰?』
目の前の小さな子供を見て、晶哉は固まる。
誠也は、ぴょんぴょん跳ねながら必死に自己紹介する。
「俺やで、佐野!末澤誠也!」
『えっ……どう見ても子供なんやけど……。』
晶哉が呟いたその時……
残りのメンバーも帰ってきた。
《ただいま〜!……って、その子供、誰や?晶哉の子?》と呟く健。
『ちゃうわ!あのな、こいつ……ここにおる子供、誠也くんやねん……!』
《は?どういうこと?ホンマに末さんなん?》
『俺も分からへん!俺が戻ったらもうこの姿で、「俺やで」って言ってくるんやもん!』
〈うわぁ〜可愛ええなぁ。子供になった誠也くん、可愛すぎて堪らんわ〜。〉
そう言いながら、正門良規が誠也をひょいっと抱き上げる。
「離せや、正門!放せ言うてんねん!」
暴れる誠也に、健は笑いを堪え、敬太はため息をついた。
【しゃーないなぁ。子供になったからには、俺らが世話せなあかんっちゅうことやな。】
リチャードがそう呟く。
こうして、4人と子供になった誠也の奇妙な日々が始まった。
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