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あのアスファルトが溶けそうだった炎暑の日。
コンビニの前でizwとymmtがアイスを分け合っていた、あの光景。
実はmonは、少し離れた場所からそれを見ていた。izwが顔を真っ赤にして固まり、ymmtの唇に残ったミルクの雫を食い入るように見つめていたことも。ymmtが、izwに自分のアイスを吸わせていたことも。
表面上はいつも通り涼しげな顔をしていたが、monの胸の奥では、どろりとした黒い嫉妬が渦巻いていた。
そして今日。
ymmt「……ねえ、mon。それ、もういいんじゃない? 泡立てすぎ」
ymmtの家で、二人でケーキ作りをしていた。
お菓子作りが得意なmonにとって、生クリームの泡立て具合を見誤るなんて、本来ならあり得ないミスだ。
けれどmonは、あえてハンドミキサーを止める瞬間、手首をわずかに捻った。
真っ白な生クリームが数滴、計算通りにymmtの頬へと飛び散る。
mon「あ……ごめん」
ymmt「あはは、何やってんの。monらしくないね」
ymmtは無邪気に笑い、指でクリームを拭おうとした。
その手を、monが強い力で制する。
mon「……動かないで。僕が取るから」
monの瞳は、いつも以上に深く、暗い熱を帯びていた。彼はゆっくりとymmtに顔を寄せると、頬のクリームを指でなぞる。けれど、それを拭い去る代わりに、彼はそのままymmtの頬に唇を寄せ、とろりとした甘さを直接吸い上げた。
ymmt「ん、……っ、mon……?」
mon 「……甘いね、ymmtさん。あの日、izwさんに見せてたアイスより、ずっと」
耳元で低く囁かれた名前に、ymmtの身体がビクリと跳ねた。
ymmt「……見て、たの?」
mon「見てたよ。ymmtさんがあの人に、自分のアイス吸わせてるのも。……正直、あの場で奪い返しに行きたかった」
monの腕がymmtの腰を強く引き寄せ、キッチンの作業台に押し当てる。
逃げ場を塞がれたymmtの首筋に、monの視線が突き刺さった。そこには、鎖骨へと流れ落ちそうな一筋の白いクリーム。
mon「……ymmtさん、これ。落とすの、手伝って。……あの人には、絶対に見せないやり方で」
言いかけるより先に、monの唇がymmtの首筋に深く、重く落ちた。
生クリームを溶かしながら、独占欲を誇示するようにわざと音を立てて吸い上げる。
ymmt「ん、あ……っ、……もう、mon、っ……」
その時、オーブンから『チーン』とタイマーが鳴った。
ymmt「……スポンジ、……出さないと……焦げるよ……っ」
mon「いいよ、焦げても。ケーキなんて、またいくらでも焼いてあげる」
お菓子作りが得意なmonの言葉は、残酷なほどに甘い。 彼は指先ですくい取ったクリームを、ymmtの紅い唇になぞるように塗りつけた。
mon「その代わり、今日は……。あの人に見せてたみたいな無防備な顔、全部僕に上書きさせてよ」
monは、ymmtの唇に残る「白い雫」を、あの日izwがしたくても出来なかったやり方で、深く、熱く、貪るように自分の口で奪い去った。
ymmt「……っ、ん、……ふ……っ、んんっ」
舌が絡み合うたびに、濃厚なクリームと二人の熱が混ざり合い、嫉妬が甘い愛執へと形を変えていく。
オーブンの熱気さえ忘れて、ymmtはmonの首に手を回し、自分からその熱を受け入れた。
結局、翌朝に残されたのは、真っ黒に焦げたスポンジと、ymmtの首筋に残された、アイスの雫よりも鮮やかな紅い印。
monはそれを満足げに見つめながら、昨日の嫉妬をようやく、甘い記憶として溶かしていった。